現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産25 > 989.html ★阿修羅♪ |
|
企業不祥事を内部告発した社員を保護する「公益通報者保護制度」導入の検討を進めてきた国民生活審議会の委員会は7日、焦点だった不祥事の範囲について、消費者の安全や財産を損なう「法令違反」とする最終報告をまとめた。細部を詰めた上で、19日に正式決定し、国民生活審が5月末にまとめる消費者政策に関する報告書に盛り込む。
同保護制度は、企業に対して内部告発を理由とした社員の解雇や降格を禁じ、不祥事の「もみ消し」による消費者被害の拡大を防ぐのが狙い。ただ違反した企業への罰則規定は設けない。
雪印食品の牛肉偽装事件や東京電力の原発トラブル隠しなど、相次いだ企業不祥事が内部告発で発覚したことから、制度導入を求める声が強まった。内閣府は、英国などを参考に業界横断的な保護制度を初めて導入する方針で、秋の臨時国会で新法成立を目指す。
最終報告によると、保護対象とする告発者は派遣社員や退職者も含める方向で検討。退職年金の受給権も保護する。
告発の形態としては、まず企業内部での問題解決を求めた上で、行政に加えてマスコミなど企業外部への通報を想定。しかしマスコミへの告発は、保護に必要な条件を「社内で告発すれば不正の証拠が握りつぶされる恐れがある」などと、行政に比べて厳しくしており、議論を呼びそうだ。
また法規制の不備を突いた悪質な事業活動の告発は保護対象に含まず、個別の事例ごとに現行法での解決を求めている。
委員会の議論では、消費者団体の代表らが、悪質商法など多くの消費者事件の背景に法規制の不備があると指摘。最終報告では、消費者の安全や財産を「侵害する恐れ」のある企業活動に関する告発まで保護対象を広げることが適切、とする意見も併記した。
ZAKZAK 2003/05/07