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10代−20代の失業者やフリーターが増えている問題で、経済産業省は年度内にも、若者専用の職業紹介センターを全国の10カ所前後に設置することが7日、分かった。職業訓練も同時に行うのが特徴で、いわば「若者専用の職業安定・訓練所」となりそうだ。
若年層の失業対策では、厚生労働省も若者向けのハローワーク(公共職業安定所)で職業紹介などを行っているが、若年層の雇用状況に改善の兆しは見えない。
このため、経産省は人材派遣会社の民間活力と地方自治体の組織力を活用して、人材不足に悩む地方の企業と若者たちを結び付ける。さらに、センター数を増やすなどして、職業訓練で個々の能力を引き上げながら3年間に約100万人の雇用を実現したい考えだ。
同省は月内にも、厚労省や財務省、内閣府などと連携して計画を策定。補正予算構想が浮上した場合の最重点政策の1つとして政府・自民党にも実現を呼び掛ける。
新設するのは「地域若年者サポートセンター」(仮称)。求人増が見込める各地の地場企業や医療、介護、保育などの公共サービス分野で求人を掘り起こし、職業訓練の機会を提供する。
経産省は今後、若者の失業対策に意欲的な自治体や、若年失業率の高い地域から順にセンターを設置。運営は自治体中心で、主な業務はリクルートグループやパソナなど人材派遣大手に委託し成功報酬を支払う。同省と自治体はセンターへの財政補助なども行う。
センターの設置場所に関しては、電車で1時間程度の通勤圏ごとに1カ所程度を設置する案も浮上している。
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経済産業省が若者の雇用対策に本腰を入れる背景には、若年層の大量失業が経済構造に悪影響が及ぼしかねないとの懸念がある。特に、若者が職に就けない地方都市の問題は根が深く、職業紹介と訓練機能を併せ持った施設を造ることで日本経済再生の起爆剤としたい考えだ。
日本の完全失業者は増える傾向にあり、3月には約384万人に達した。これまでは教育費や住宅ローンを抱える中高年ばかりが問題視されたが、完全失業者の半分近くは34歳以下の若年層が占めている。
パートやアルバイトに従事しているフリーター約200万人や就職活動をしていない若者たちを合わせると、15−24歳の潜在的失業率は15%前後に上り、6、7人に1人が実質失業状態にあるという。
このため、同省は潜在的失業者の問題を放置すれば青少年犯罪の増加を招き、競争力ある業界でも将来の担い手不足などの問題が発生すると判断。若者専用の職業訓練機能付きのセンターを新設し、地域の雇用改善に取り組むことにした。
ZAKZAK 2003/05/07