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[東京 7日 ロイター] 長引く株安と超低金利を背景に、証券会社が外債や外債を組み入れた投信の販売を伸ばしている。大手証券会社のリテール向け外債販売額は2003年3月期、業界大手の野村証券と大和証券の合計で3兆4412億円となり、前年比70%増加した。個人投資家がリターンを求め、為替リスクを取ってでもユーロや豪ドルなど高金利通貨建ての商品を買う傾向にあるためだ。今期も、準大手証券を含め、外貨建て商品の販売に力を入れる証券会社は多く、外為市場では、対円でユーロや豪ドル高を下支えする要因、との指摘がでている。
野村ホールディングス<8604>と大和証券グループ本社<8601>のリテール証券部門が2003年3月期に販売した外債の販売実績は、野村が 2兆2847億円、大和が1兆1516億円で、それぞれ前年比68%、73%と大幅に増えた。野村は、ウエストパックの大型の豪ドル債(1100億円)や欧州投資銀行のユーロ建て債(201億円)など通貨の多様化で投資家のニーズをつかみ、リテール部門では通期ベースで 初めて、債券の収入が株式を上回った。
証券各社がこうした外貨商品の販売を強化するのは、株式相場の低迷を背景に、非エクイティ商品の販売やトレーディングから収益を得て業績を支える必要が高まっているためだ。特に、「外貨商品では手数料で”2度稼げる”側面もあり、収益性も悪くない」(外資系証券アナリス ト)とされる。
投資家に外債を販売すると、証券会社には販売手数料が入る。これに加え、円を売って外貨を買うなど、為替取引にともなう手数料収入も発生するため、販売とトレーディングの双方で稼げるという収益性の高さがある。日本株が証券会社の収益の柱になりにくい現状では、こうした外貨モノ商品が重要な収益源となっており、大和証券グループでは2003年3月期、純営業収益に占める債券の割合が株式を上回った。
外貨志向の高まりは、外債を組み入れた投資信託(外債型投信)の販売残高の伸びを見ても明らかだ。野村と大和の外債型投信の残高は2003年3月期で1兆2954億円(うち野村が1兆円)と、前年同期比33%増加した。日興コーディアルグループ<8603>は、外債型投信のみの販売実績は開示していないが、外債型投信や外貨建てマネー・マネジメント・ファンド(MMF)、および外債の販売実績の合計は、2002年度下期にリテールの日興証券で4900億円と、前年同期比で倍増した。2003年3月期の累計では、8556億円に上った。
「個人投資家の外債投資は衰えを見せず、相場が円高に急反転しない限り投資家の円資産は外モノへ向かう」(準大手証券)と予想する向きは多いうえ、「外債を組み入れた毎月分配型の投信の販売を今期で1000億円目指す」(別の準大手証券)といった社内目標を立てているところもある。大和の原社長も先月末の戦略説明会で、「外債投資がますます増えるのは間違いない。(こう言うと)驚くかもしれないが、少なくとも10倍、20倍になってもいい」と語り、外債関連商品の提供を強化してゆく方針だ。
外為市場では、「高金利通貨志向が強く、ユーロ/円相場は押し目がないままレンジを切り上げている」(邦銀ディーラー)とされ、ユーロ/円相場は1ユーロ=135円という円安水準が視野に入ってきた。
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/rtr/030507/030507_mbiz212.html