現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産25 > 950.html ★阿修羅♪ |
|
日本銀行は6日、福井俊彦総裁と武藤敏郎、岩田一政両副総裁が就任後、3月25日に初めて臨時で開催した政策委員会・金融政策決定会合の議事要旨を公表した。
それによると、岩田副総裁とみられる委員が、一定の物価上昇率を目標に掲げて金融政策を行う「インフレ目標」導入を主張したのに対し、多くの委員が「物価安定の目標を示したとしても、期待インフレ率を動かすことは容易ではない」などと否定的な考えを表明し、退けられていた。
日銀が従来の政策の「殻」を簡単には打ち破れそうにないことをうかがわせた。
臨時決定会合は98年の新日銀法の施行以来初めてだ。福井総裁は冒頭、「(イラク情勢など)当面の危機対応を検討する必要がある」などと開催理由を説明した。しかし、何人かの委員は「臨時会合を頻繁に開催すると、かえって金融政策に対する不透明感が高まる」との懸念を示した。
政策論議では、岩田副総裁とみられる委員が求めたインフレ目標論は退けられたが、何人かの委員は「物価安定の内容を示すこと自体の意義は理解できる」とする考えも示し、望ましい物価水準を提示するインフレ参照値の公表には、抵抗感の薄い委員が複数いることが判明した。
一方、量的金融緩和の手法をめぐって、ある委員が「日本銀行の保有資産が長期国債に偏るリスクを軽減するため購入資産の多様化が有効」と述べたが、別の委員が「(日銀の)財務健全性だけを目的に買い入れ資産を多様化するのは適当でない」と切り返した。
市場などでは福井総裁らの就任を契機に、日銀がETF(株価指数連動型上場投資信託)などの購入に柔軟になったとの見方もある。しかし、議事要旨からは、購入資産の拡大には決定会合メンバーに根強い異論があることが分かった。
(2003/5/6/19:13 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030506i211.htm