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UBSウォーバーグ証券会社・経済調査部チーフエコノミストの白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, UBS Warburg (Japan) Ltd.)は今日のポイントとして、「」を挙げる。
<タイミングは木曜〜金曜日の可能性高い> 同社では、日銀のETF購入に関して、「政府に金融危機宣言の用意がないことから、当面、その実現は望めない」との判断を行ってきた。しかし、「そうした判断を変更せざるを得ない状況になりつつある」と語る。今週も8,000円割れの株価が継続するようであれば、どこかのタイミング(木曜日の経済財政諮問会議後、金曜日の日中にかけての可能性が最も高いか?)で、「日銀によるETF購入開始が一気に現実性を帯びる可能性がある」と言う。
<ETF購入論が進展している「3つの理由」> ここに来て、日銀によるETF購入論が進展している理由としては3点を指摘する。まず、第1は、福井総裁の前向きな姿勢である。福井総裁のアンチ国債輪番増額の姿勢は極めて強硬なようである。また、福井総裁は、総裁就任前からETF購入について、政府に対して、ある程度のコミットメントを行っている可能性がある。 第2には、福井総裁が就任早々に打ち出した、資産担保証券購入オペの評判が芳しくないことである。資産担保証券購入が不発に終わる可能性が高まっており、 次の一手が要求される環境にある。 第3には、日銀の銀行健全化路線が再び加速する地合いにある。「福井総裁就任以降も、日銀内部では、いわゆるプルーデンス部局が幅を利かせている」と言う。この点は 、銀行保有株式買取り枠の1兆円増額があっさり決まったことから明らかである。
<日銀は、自ら、再び、金融危機宣言を模索?> 福井日銀は、何とかして、公的資金を用いた銀行の資本増強を達成しようとしているのである。当座預金ターゲットの増額を決めたことは、日銀流の金融危機宣言であると受取ることが、どうやら妥当なようである。日銀は、「自ら、再び、金融危機宣言を行おうとしている節がある」。ETF購入を表明することで、銀行に対する公的資金注入の議論を加速させたいという日銀の意図が見え隠れしている、と見ている。
<財務省出身・武藤副総裁との間で妥協か・・・> なお、同社では、財務省出身の武藤副総裁が、国債相場に影響を与えかねないETF購入に後ろ向きであるとの見方を採ってきた。だが、「福井総裁との間で妥協が生じる可能性が出てきた」と言う。福井総裁は安易な財政出動に反対するかわり、武藤副総裁もETF購入を認める、という妥協である。「ここでETF購入を決めることによって、景気対策に関する議論を一気に封じ込めてしまおう」という意図が、武藤副総裁に働いても不思議ではない。