現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産25 > 928.html ★阿修羅♪ |
|
シンガポールが6日、アジア地域では初めて米国と自由貿易協定(FTA)を締結したことで、米市場に堅い「橋頭堡」を確保した。
しかし、韓国は米国と、FTA締結前の段階である韓米投資協定(BIT)もまだ締結していない状況であるため、韓国企業の対米輸出競争力が問われることになった。
FTA(Free Trade Agreement)とは、2国間またはそれ以上の国同士で、商品やサービスの売買時に賦課する関税及び輸入制限を撤廃し、相互の通商を自由化する協定だ。
FTAが締結されれば、当事国同士では関税率がゼロ水準に低下し、貿易障壁も撤廃されるため、商品、投資、サービスなどの市場がほぼ完全に開放される。
米国とシンガポールのFTA締結は、シンガポールから45キロメートル離れたインドネシアの「ビンタン」島と「バタン」島を、今回のFTAに含めたという点が特に注目される。このため、今回のFTAは「地域FTA」の初のケースとされている。
インドネシアの領土であるビンタン島は、97年から造船、情報通信など、シンガポールの背後産業基地として育成されてきた。インドネシアは米国とFTAを締結してはいないが、ビンタン島とバタン島で生産される製品は、米市場でシンガポールの製品と同様に無関税の待遇を受ける。
外交通商部・通商交渉本部の金光東(キム・グァンドン)調整官は「シンガポールの資本とインドネシアの安い労働力が相まって世界最大市場を確保したことになる」と話した。
問題はインドネシアの靴、衣類産業が大挙してビンタン島とバタン島に集中した場合、韓国の靴、衣類業者の対米輸出に打撃を被る可能性があるという点だ。
また、半導体、コンピューター部品などで韓国の競合国であるシンガポールは、無関税で米国に輸出できるのに対し、韓国企業は米市場で一定水準の関税を引き続き払わなければならない。
韓国貿易協会・貿易研究所の鄭宰和(チョン・ジェファ)FTA研究室長は「シンガポールが世界最大市場である米市場に『無血入城』したも同然」とし、「米市場で韓国製品の競争力が低下し続ける可能性がある」と懸念した。
鄭室長はまた、「韓国がシンガポールに次いで、米国とFTAを締結しなければ北東アジアのハブとしての役割を遂行できないはず」と展望した。
米国とシンガポールの貿易規模は年間350億ドル規模であり、米国の対シンガポール投資額は現在230億ドルに達する。
シンガポールは昨年1月に日本とFTAを締結済みで、中国、インドなどとのFTA締結に積極的な動きを見せている。
米国もオーストラリアとFTA交渉を近く実施する方針で、日本はメキシコとFTA交渉を進行中だ。現在、全世界には210のFTAが締結済みで、150のFTAが発効中だ。
しかし、貿易依存度が70%に達するほどに海外依存度が絶大的な韓国は、チリとのFTA合意がやっとだ。これも農業関係者の反対にぶつかり、国会でのFTA批准案の通過が不透明な状態だ。韓国は現在、日本やシンガポールとFTA交渉のための産官学共同研究を進めている。
中央(チュンアン)大学・経済学部の韓太竣(ハン・テジュン)教授は「世界の貿易体制は、世界貿易機関(WTO)に代弁されるグローバル化と共に、地域ブロック化が強化される二重構造」とし、「北東アジアのハブになるためには積極的なFTA締結による輸出市場の確保が急務」としている。
チェ・ウソク記者
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/05/06/20030506000019.html