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日本道路公団(JH)が、企業会計原則に基づく財務諸表を作成するために設けた「財務諸表検討委員会」(委員長・加古宜士早大教授)の議事録を書き換えていたことが分かった。道路建設中の支払金利などを資産(原価)に算入して「水増し」するJHの方針に対し、検討委で相次いだ否定的な意見が削除されたりしている。JH側の債務超過回避の思惑が、あからさまになるのを避ける狙いとみられる。
会計学者5人で構成する検討委は昨年10月に設けられ、2月末まで5回にわたって審議した。議事録は、4月15日に開かれた道路関係4公団民営化推進委員会にJHが提出。発言している検討委の委員やJH職員の名前は伏せて公開した。
朝日新聞が入手した元々の議事録と比べると、変更された部分は、建設中の金利払いや補償費の資産算入をめぐる発言に多い。民間企業は通常、借入金への金利払いは費用として処理。資産計上は異例で、委員から否定的見解が出ていた。JH内部からの問題点の指摘や、JH幹部が委員に働きかけたくだりなども削除されたりしている。
JHは今後も高速道路の建設を続けるため、財務諸表の作成で債務超過に陥るのは回避したい考え。検討委は最終的に金利や補償費を資産に含めることについて、「会計基準で禁止されてはいない」(委員の一人)として了承した。それにもかかわらず議事録を修正したのは、金利などの資産算入が多くの反論なしに決まったことを示すためとみられる。
検討委の加古委員長は「議事録が変更されていることは知らなかった。公団は不信感を招くようなことはせず、ありのまま実態を開示すべきだ」と話す。JHは「委員の意向で加筆修正した。公開した議事録が正式の議事録であり、公団の意向ではない」としている。
JHが民営化推進委に提出した資料によると、補償費は1.7兆円、建設中の金利は4兆円に上る。こうした費用を資産計上すると、債務超過の回避が可能になるとみられている。
(05/05 02:59)
http://www.asahi.com/business/update/0505/003.html