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株価が上がらない。市場が、日本経済の近未来を心配している。高コスト体質を絞り込むなど、企業は限界まで努力を続けているが、その努力だけではどうしようもない根の深い問題があるからだ。人口が減少するなか、社会全体がもたれあっている。銀行は立ち直れないまま。これでは、新しい時代は築けない、と──。
ぬかが まこと 額賀 信
(ちばぎん総合研究所社長)
日本経済の長い停滞が続いている。1990年代は一口に「失われた時代」と言われるが、厳密に検証すると、本当の停滞は90年代後半、特に97年度以降に始まり、それが今日まで基調として続いている(上のグラフ)。小渕恵三、森喜朗政権時代の大規模な景気対策の効果が持続せず、停滞基調が6年以上も続いていること自体、現在の停滞が、単にバブルの後遺症やマクロ経済政策だけではない、別の原因によってもたらされていることを示唆している。
その別の原因とは、構造問題である。しかし日本の構造問題とは、本当のところ何だろうか。
自立心欠如と他者依存
最も重要な一つは、社会全体の「パラサイト化」がもたらす稼ぐ力の低下である。
パラサイトとは、寄生生物のことである。親のすねをかじりながら結婚せずに生活しているパラサイト・シングルの特色を、自立心の欠如・他者依存とすれば、パラサイト化したのは若者だけではない。他者依存を強める社会をパラサイト社会と呼ぶと、現在の不況は、パラサイト社会のなかで、人々の稼ぐ意欲や力が低下したことによって生じている構造的なパラサイト不況である。
具体的に考えてみよう。
まず、国でも自治体でも赤字財政が続き、借金が日ごとに増大している。今の財政支出は、将来世代に役立つ投資というよりは、現在の生活水準や行政サービスを維持するために振り向けられている方が圧倒的に多い。その借金の債権者が誰であれ、将来世代の財政支出に関する選択の余地は、事実上大きく限定されている。現世代は、次世代に依存しているパラサイト世代なのである。
(以下はエコノミスト本誌で)
http://www.mainichi.co.jp/life/family/syuppan/economist/030506/2.html#01