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証券会社が個人向けの外貨建て債券の販売額を急拡大させている。株価の長期低迷と超低金利を受け、相対的に高い利回りの外債に、個人投資家の目が向き始めているためだ。野村、大和、日興コーディアルの大手3社による02年度の個人向け外債の販売額は、前年度比で2倍前後で、個人投資家の株離れが進む中、各社の収益の柱に育ちつつある。
新発、既発を合わせた02年度の個人向け外債の販売額は、野村が前年度比約1.7倍の2兆2847億円で、大和も約1.7倍の1兆1565億円。日興コーディアルも、外債を中心とする外貨建て商品の販売額は8556億円で、外債販売は前年度比で2倍以上に伸びているという。
外債が人気を集めるのは、10年もの日本国債の利回りが1%にも満たないのに比べ、3〜5%程度と高い利回りが保証されているためだ。各社とも、政府や自治体、公的機関など格付けの高い債券を選んで販売していることも、安心感を誘っている。主流は米ドル建て、ユーロ建てだが、最近はより利回りの高いカナダドル建て、ニュージーランドドル建ての債券も発売されている。
個人向けの外貨建て商品としては、金融機関が取り扱う外貨預金が人気を集めていた。しかし、日本ほどではないものの、各国も相次ぐ利下げに踏み切り、預金金利も大幅に低下して商品力を失った。こうした外貨預金に滞留していた個人マネーが外債に流れ込んでいる面もある。
外貨建て商品は、為替変動リスクがつきもので、原則として円安になれば差益が、円高に振れれば差損が発生する。ただ、日本と外国の金利差が大きい現状では、保有期間が長ければ、円高に振れても元手が増える可能性が高まる。「為替リスクを恐れるのではなく、冷静に損益分岐点を計算した上で購入を決める投資家が、着実に増えている」(大手証券)という。 【三島健二】
[毎日新聞5月2日] ( 2003-05-02-23:46 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030503k0000m020113000c.html