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米国経済に大きな影響を受ける日本経済だが、米国がイラク戦争の戦闘終結を宣言しても景気回復の足取りは重く、明るい材料は少ない。さらに新型肺炎『重症急性呼吸器症候群』(SARS)が新たなアジアの脅威になりつつあり、経済は浮上のきっかけをつかめないでいる。
日本の景気は輸出頼みの状況が続いている。内閣府が4月に公表した国内の景況感調査では、イラク戦争の影響は旅行・観光業界など一部に限定的で、「最も短期的なシナリオで、日本への影響は軽微」(内閣府幹部)とみられてきた。しかし、「世界の工場」である中国で広がるSARSが、電子部品などのアジア向け輸出や企業の現地活動に今後どれほど打撃を与えるか、予断を許さない。
第一生命経済研究所の川崎真一郎主任研究員は「イラク戦争の短期終結で薄日が差すどころか、SARSの影響が拡大するようなら、唯一好調だったアジア向け輸出が落ち込み、日本経済の低迷に追い討ちをかける」と指摘する。竹中平蔵金融・経済財政担当相は「日本経済の実体は弱くない」と繰り返してきたが、戦争が短期終結の見通しとなった後も、平均株価はバブル後最安値を更新するなど低迷している。
与党3党、財界は連休明けに株価安定策の緊急提案を公表し政府に追加対策を求めるが、即効薬が見つからない。SARSや株価低迷が企業業績をさらに圧迫すれば、「外需の下支えが続くうちに企業の設備投資が回復に向かう」という政府の回復シナリオも大幅に狂ってきそうだ。 【荒木功】
[毎日新聞5月2日] ( 2003-05-02-20:16 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030503k0000m020060000c.html