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財務省は30日、日本銀行が自己資本を増強するために求めている法定準備金の積み増しについて、日銀の利益に対する積立率を、従来の5%から最大15%程度に引き上げることを認める方針を固めた。
準備金積み増しにより、日銀からの国庫納付金は減少するが、日銀の財務基盤充実に協力することで、政府・日銀が一体となってデフレ脱却など政策課題に取り組む姿勢を強調する狙いがある。日銀の財務強化で、より積極的な金融緩和策を打ち出しやすくする効果にも期待している。
日銀が準備金の積み増しをするのは、1998年4月の新日銀法施行以来初めて。日銀は、早ければ5月2日にも開く政策委員会で積立率の引き上げを塩川財務相に申請することを決める見通しで、財務相もこれを認可する。
日銀法では、日銀が保有国債の利息や通貨発行などで得た利益の5%を準備金として自己資本に積み立て、残りは国庫に納める決まりだ。しかし、金融の量的緩和に伴う日銀券(紙幣)の発行残高増などにより、日銀の自己資本比率は低下を続けている。また、日銀が昨年11月から始めた銀行保有株式の買い取りで含み損を抱える恐れもあるほか、今後も金融政策の一環として、資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)など、価格下落リスクの高い資産購入を検討しており、財務基盤の弱体化が懸念されている。財務の悪化は、対外的な信用の低下を招く恐れもあるため、日銀は、準備金の積立率を10―20%程度へ引き上げることが必要と判断している。
ただ、法定積立率の変更には日銀法改正が必要なこともあり、今回は、財務相の認可による特例積み増しの形を取る。このため、積み増しは2003年3月期決算に限定されたものとなる。
準備金の積立率が15%に引き上げられた場合、2002年度当初予算で予定していた国庫納付金(5670億円)は約600億円減少するとみられる。
(2003/4/30/15:01 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030430i306.htm