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歴史的な銀行株暴落が「負のスパイラル」となり、東京株式市場の値下がりに歯止めがかからない。平均株価は連日バブル後最安値を更新。みずほフィナンシャルグループの株価も、上場来安値を更新する。平然と国民に痛みのみを強いて構造改革路線を唱え、3年目に入った小泉政権は、有効な対応策を打ち出そうともしない。資産デフレの悪影響を認識していない。市場からは「日本再生には小泉退陣しかない」と悲鳴が上がる。
世界一の資産規模を誇るみずほは、2兆円増資が裏目に出て、株価暴落の異常事態が続く。
GW最中の28日も、寄り付き直後に5万8300円と6万円を割り込み、額面50円換算で50円台に陥落した。UFJホールディングスも一時8万5200円と、上場来安値(8万6000円)を割り込んだ。
みずほは、先週末の25日から優先株の当初転換価額の算定期間入りをしたが、「このままだと、6月9日の期間最終日までに5万円まで行くのではないか」(準大手証券)との声も出る。
「5万円の6掛けで3万円というのも、冗談ではなくなってきた」(同)との懸念も。
第一生命経済研究所の川崎真一郎主任研究員は、株価下落の背景をこう説明する。
「小泉政権のリーダーシップが欠如しているとしか言いようがない」
平均株価は28日もハイテク株などを中心に売りが重なり、取引時間中のバブル後最安値を更新。一時は7623円15銭まで値を下げた。
市場からは「心理的な節目の7500円割れも目前」という声も上がり、危険水準に陥った。
背景には、企業間の持ち合い解消の流れや企業年金の代行返上、重症急性呼吸器症候群(SARS)の悪影響への懸念など様々な要因がある。
米国経済と異なり、イラク戦争終結後に期待された株価の値上がりもない状況のなか、最大の要因は小泉政権の無策、失策にある、との見方が広がっている。
株価下落は今に始まったことではない。9000円割れ、8500円割れ、8000円割れと節目の水準を割り込む度に危機が叫ばれてきた。
多くの経済学者やアナリスト、経営者からは、株式譲渡益課税や固定資産税の撤廃、円安誘導、法人税減税など、様々な提案がなされている。
それは、株価下落や地価下落がバブル期に株や土地を買いあさった企業だけではなく、バブルを支えた銀行など金融業界を中心に、「日本経済活動全体の重しになる」との認識があるからだ。
資産デフレが進むことで企業の抱える負債が過剰になり、新たな設備投資や事業開拓よりも借金返済に資金を回す。
その結果、企業活動が停滞して経済の見通しが暗くなり、さらなる株価や地価下落を招く。「負のスパイラル」への懸念は日増しに強まる。
それでも、小泉政権は「株価に一喜一憂せず」との立場に固執する。川崎主任研究員は「財政悪化の懸念もあるが、構造改革路線の長所を生かすためにも経済政策を転換すべき」と警告する。
構造改革路線がスタートして以来、3年目に入ったが、いつまで国民に我慢を強いるのか、その道筋は全く見えない。
株価下落と反比例するように「経済対策を打ち出せないなら、小泉首相は一刻も早く辞めるべきだ」(高木勝・明治大教授)との声は説得力を増す。このまま手をこまねいていては、退陣論に一気に火がつく可能性がある。