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クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券会社グロ−バル為替調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse First Boston :CSFB)は、、「米国の累積的な対外赤字によってドルが下方圧力にさらされやすくなっている証拠は、すでに一部のデータで観察される」と語る。米国のグローバルな金融仲介役としての錬金術が機能しなくなりつつあることを示唆して いる、と指摘する。
<機能不全へ?! 米国のグローバル金融仲介役としての”錬金術”> たとえば、対外資産からの利子や配当収入等から対外債務の支払いを引いた米所得収支は、2002年当初来、支払い超に転じており、米国が借入返済のためにさらに借金をしていることを示す。また、米国の資本フローと財政収支の動向を見ると、民間部門に対する海外からの資本フローが鈍化傾向を示す一方、 公的部門向けは急速に増加している。これは「90年代後半の国際資金フローのメカニズム(米国が金融仲介役となり、資本を海外に環流させることで投資 収益を得る)からすると、「今後も取得収支が悪化し続ける可能性を示している」と言う。現状の所得収支悪化の度合い(対GDP比)は、80年代半ばと比べて極めて小さい。それでも、「赤字への転落は同国の錬金術が機能しなくなりつつあることを窺わせる」
<向こう3カ月、12カ月のドル・円見通しは115円、108円維持> 世界的に成長見通しが潜在水準を下回るとの見通しのなかで、グローバル信用の伸びは低迷している。こうした状況の下では、「米国の対外収支のファイナンスは不安定なまま、ドル高政策の是正や金融緩和による調整への憶測から中期的 にはドルは圧迫されやすくなるだろう」と言う。向こう3カ月と12カ月のドル・円相場の見通しを115円、108円、ユーロ・ドル相場の見通しを1.12ドル、1.15ドルに据え置いている。