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デフレ期待の先にあるものは?幸宏氏 債券相場はバブルの様相
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投稿者 M 日時 2003 年 4 月 23 日 15:49:37:

デフレ期待の先にあるものは? 幸 宏氏
債券相場はバブルの様相
http://markets.nikkei.co.jp/column/quotejp/quotejpCh.cfm?id=s164b001_11&date=20030411&ref=1
 超長期国債利回りもいよいよ1%を割り込んできた。市場では30年国債利回りの1%割れを指摘する声もある。補正予算編成に伴う国債増発観測も市場では「嫌われもの」扱いされていない。10年後には国債発行残高が800兆円時代を迎える可能性が高いにもかかわらず、国債の大量発行をどこまで続けられるかという問題は全く無視されている。「デフレ持続期待」という非常に抽象的な概念と金余りの持続観測が強力なバックボーンとなって、長期金利の低位安定観測を醸成している。もはやバブルというほかない。(幸 宏・新光証券債券金融部長)

クレジットスプレッドにも影響

 このような現象はクレジットマーケットでも確認できる。

 株価が危険水域である8,000円を割り込んでいる。グローバルリセッションの懸念も払拭できていない。景気モメンタムは悪化傾向にある。それにもかかわらず、クレジットスプレッド(社債の対国債複利利回り差)は縮小傾向を強めている。金融セクタースプレッドも01年春先の最低水準にまで縮小している。事業債も同様である。BBB格債も中期ゾーンまでであれば、投資家からの強い買い意欲が確認できる。単純に金余りを背景にした縮小といわざるを得ない。

償還能力への関心低く

 本来ならば「日本売り」的な動きとなっても良いような状況にある。それにもかかわらず、余剰資金は国内に滞留したままだ。もちろん海外マーケットの収益期待が相対的に低下傾向にあることも影響していることも考えられる。しかし、将来の国債償還能力の源である税収は「デフレ期待」のもとでは、増税でもしない限り、増加はほとんど期待出来ない。企業の社債償還能力もある意味同様だ。デフレ経済下においてキャッシュフロー創出能力の向上を期待することはやはり難しい。デフレ期待によってさらに急ピッチに金利低下することにはやはり警戒の念をもって臨む必要があると考えられる。デフレ期待のその先にあるものは決して明るくはない。

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