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[日経] 日銀総裁：市場が見て円安なら、自然に受け入れるのが正しい
福井俊彦日本銀行総裁は22日午後、参院財政金融委員会に参考人とし
て出席。為替相場について「経済実態に即さない円高は経済にひずみを
もたらす。もし日本経済の実態が為替市場の目から見て弱く、円安相場
が形成されるなら自然に受け入れていく姿勢が正しい」と述べた。経済
実態を反映した円安であれば容認していく考えを示した。
福井総裁は、速水優前総裁について「円高という方向でタカ派だと思
う」と感想を述べるとともに「金融政策が適切なら最終的に円は強くな
るという点では速水前総裁とそうかわらない」と説明した。ただ同時に
自身は「現実の円相場についてはフレキシブルな考え方を持っている」
とし「為替相場は経済実態に即して市場で形成されるべき」と強調した。
また通貨当局が意図的に為替相場を極端な円安へ誘導することについ
ては「日本にとって都合が良ければ相手にとって都合が悪いケースが多
く国際的に合意が得られない」と指摘。「政策のテコにすることはあま
り現実的でない」と否定した。大渕絹子氏に対する答弁。
[日経] 円、１ドル＝120円台半ばに下げ渋り――福井総裁発言には反応薄
【ＮＱＮ】22日午後の東京外国為替市場で、円相場は１ドル＝120円
台半
ばに下げ渋っている。欧州市場の参加者が増え始める15時ごろからユー
ロ買い・ドル売りが活発になり、円もドルに対して下げ幅を縮小した。
16時時点では１ドル＝120円55―58銭と21日の17時時点に比べ47銭の
円安ドル高水準で推移している。
16時ごろに日銀の福井俊彦総裁が「経済実態に即さない円高はひずみ
をもたらす」「現時点で極端な円安に対する国際的な合意を得るのはか
なり困難だ」などと発言したことが伝わったが、いまのところ相場は特
に反応していない。
[日経] 外為、欧州勢の復帰でドル安加速――福井総裁発言が意表付く
【ＮＱＮ】22日の東京外国為替市場は夕刻になって、にわかにドル売り
の動きが強まった。欧州市場の参加者が前週18日からの復活祭（イース
ター）休暇を終え、復帰早々から他の主要通貨に対してドルを売ったと
の見方が多い。ただ特に新しいドル売り材料が出たというわけではなく
、欧州勢の連休中に進んだ「円安・ユーロ高」が引き金になったようだ。
円の対ユーロ相場で注目されていたのはオプション取引で行使価格の
設定が多いとみられていた１ユーロ＝131円を巡る攻防戦。15時前に131
円を下回ったことで、円売り・ユーロ買いに弾みが付いた。国内投資家に
よる外債投資観測が強いなか、夕刻にかけては欧州勢の復帰で商いが膨らんだ。
一時は１ユーロ＝131円74銭近辺と1999年５月以来ほぼ４年ぶりの
安値を付け、イースター休暇前の130円台前半と比べて１円以上も円が
対ユーロで下落した。
大半の参加者にとって予想外だったのは、対ドルで円安が肩透かしに
終わったことだ。円売り・ユーロ買いにつれた円売り・ドル買いが膨ら
んだのはほんの一瞬。結局、輸出企業による円買い・ドル売りが歯止め
になった。「為替予約の先物コストを考慮して９月末まで１ドル＝
120円台で円を買いたい輸出企業の注文が円を下支えした」（欧州系証券）と
みられている。「チャート上で円が１ドル＝121円を下回れば最近の
レンジ相場から抜け出す」（三菱証券の塩入稔・資金為替部部長代理）とい
った参加者の期待は届かなかった。
日銀の福井俊彦総裁の発言も市場参加者の意表を突いた。材料になっ
たのは「極端な円安に対する国際的な合意を得るのはかなり困難だ」と
いう部分だ。「円高論者だった速水優前総裁と対照的な存在としてとら
えていただけに、はしごを外された印象が強い」との声が出ていた。円
安・ユーロ高が進む一方で対円でのドル高期待が肩透かしに終わった結
果、ユーロ買い・ドル売りに弾みがついたとの見方が支配的だ。15時ご
ろに１ユーロ＝1.08ドル台後半で推移していたユーロは夕刻には1.09
ドル台後半まで上昇している。（西田玲子）
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。