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ニューカナーン(米コネティカット州)4月18日(ブルームバーグ):米国主導の合同軍によるイラク攻撃が配当を生み出したのだろうか。北朝鮮が突然、米中との3カ国協議の開催に同意したのだ。状況が進展すれば、アジア金融市場から巨大な重しが消えてなくなる可能性もある。
北朝鮮の核開発問題をめぐっては、これまで、米国が多国間協議を主張する一方、北朝鮮は米国との二国間協議のみを受け入れる姿勢を示していた。
23日から北京で開かれる協議への中国の参加は、北朝鮮の政策転換を示している。北朝鮮は、イラクの政権崩壊の様子を見せつけられ、かたくなな態度を軟化させたのかもしれない。同時に米国は、北朝鮮との交渉開始の条件としていた1994年の米朝枠組み合意の順守を、巧みに取り下げることができた。
中国の役割
いずれにしろ、北朝鮮と米国が多国間協議の開催で合意したのは良いことだ。その協議に北朝鮮の後援者である中国が加わるのは、なおさら良い。
北朝鮮に核開発計画を断念させる説得役には、中国が最も適任だ。94年の合意が破たんしたように、北朝鮮との平和的解決にはさほど価値のない場合があることは、はっきりしている。それでも中国が北朝鮮の核武装解除に真剣に取り組めば話は別だ。その効果は多少なりとも持続する可能性がある。
米国が北朝鮮問題に国際的な枠組みで取り組もうとしていることも興味深い。イラク問題では見られなかった対応だからだ。そのために、リーカー米国務省副報道官は「日本と韓国が早い段階で協議に参加することを希望している」と述べた。
日本と韓国を除外
3カ国協議に参加しない日本も、協議が開催されることには安どした様子だった。福田康夫・官房長官は会見で、「多国間協議の第1歩として米中朝の3者で会合が開催される。平和的な解決に向けて歓迎する」と表明した。
北朝鮮と重要な利害関係を持つ韓国にも、協議参加の理由は十分にある。北朝鮮は、少なくとも当初は韓国を協議から除外すべきと主張しているにもかかわらず、韓国に援助を求めることにはちゅうちょしない。
北朝鮮は17日、韓国にコメと肥料の援助を求めた。朝鮮赤十字会委員長の張在彦・委員長が、韓国赤十字社の徐英勲・総裁に要求を伝えた。
今、確かなことは、北朝鮮の国民が危険なまでの栄養失調の状態にあること。1国の政府がコメと肥料の援助を求めることは、その国の国民が飢餓状態にあることを意味する。
フランス通信(AFP)によると、張在彦・委員長が伝えた要求には、「北朝鮮と韓国は1つの国家に属している。両国は愛国心と相互協力の精神の下に協力し続けている」とのメッセージが盛り込まれていたという。奇妙な話ではないか。
もし張委員長のメッセージ通り、北朝鮮と韓国が1つの国家に属しているだとすれば、有刺鉄線の張り巡らされた国境の検問所はどう説明するのだろう?北朝鮮が米国と言葉の戦争を続けている理由はいったい何だろうか?(デービッド・デローザ)
(デローザ氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)
サンフランシスコ David DeRosa 東京 柴田 広基 Hiroki Shibata
Last Updated: April 22, 2003 02:21 EDT
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=80000003&sid=adgMMaPWjee8&refer=top_kaigai