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「政府も紙幣発行」スティグリッツ教授が財務省で講演
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投稿者 Ddog 日時 2003 年 4 月 19 日 03:07:20:gb2b4T9TetGkU

「政府も紙幣発行」スティグリッツ教授が財務省で講演
「銀行を潰して構造改革」と言うのは官僚が無能な証拠
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu46.htm
2003年4月17日 木曜日

スティグリッツ教授は、日本経済についてはほとんど言及していないが、実は、「早く不良債権を処理して、腐った企業を淘汰し、解雇すべきものは解雇しろ」という市場原理主義によるショック療法の弊害は、残念ながらいまの日本にもぴったりあてはまる。日本の「小泉改革」はこれとそっくり同じ政策なのである。本書を読み進めていくと、世界各地でスティグリッツ教授が発展途上国で見てきたことと同じことがこの国でもいま起きているのではないかと、恐ろしい感じにとらわれるのである。

腐った企業を淘汰して労働力を新しい分野に移動させよということがいま日本でよく言われている。 完全雇用のときに新しいものをつくるために生産性の低い古い分野を淘汰するのは当然である。そうでないと人も資源も新しい分野へ移らないからである。ところが、いまの日本は完全雇用とはほど遠い。『日本経済生か死かの選択』(徳間書店)でも指摘したように、三七〇万人が失業していて、ホームレスの数がこれだけ多くなっているときに、「とにかく不良債権処理だ。企業をどんどん潰せ」というのは本当に恐ろしいことなのである。
スティグリッツ教授も言うように、低生産は失業よりましなのである。失業はゼロ生産だから、低生産とゼロ生産を比べたらまだ低生産のほうがいいのである。竹中経済財政担当大臣は解雇されてもITなどより生産性の高い仕事が生まれるという理由で五〇〇万人の雇用が創出されるなどと言っているが、スティグリッツ教授は「それほど瞬時に雇用が創出されると信じているエコノミストはほとんどいない」と、ばさっとそれを斬っている。
雇用創出の必要条件が整う前に雇用破壊につながる政策を強要したら経済はもたない。新しい産業がまだ出てきていないのにどんどん古い産業を潰していけば、回復どころか傷口をどんどん拡大してしまうだけである。マクロ経済の現状を無視して不良債権処理をどんどんやるというのはそういうことなのである。やはり先に経済を再生して、それから潰すべきものは潰すという順番が大事なのではないだろうか。
雇用破壊の問題でもう一つ考えなければならないのは、社会全体の安定を維持しないと投資も入ってこないということである。とくに海外からの投資はますます入ってこなくなる。たとえばどんどんホームレスが増えてしまって杜会的不安が高まり、犯罪率も上がるというところに、国内のお金や海 外のお金が入ってくるはずがない。社会は安定して人々は一生懸命働いていると思うからこそ、お金も入ってくるからである。
日本でも九七年の橋本総理の時代にこのことが一回起こった。橋本総理はワシントン.コンセンサス、とくにウォール街のアセット・ストリッパーたちの声を聞いてしまった。「とにかく腐った銀行を潰してその資産を市場で売っていけば、その資産を買った人たちは前向きな発想ができる人たちだから、それらが活用され景気がよくなる。だから、早く腐ったものを売って、それを活用できる人たちの手に渡して、それで景気をよくすべきだ」と。その話に乗って「改革」を叫んだ結果、経済全体がおかしくなってしまった。
北海道拓殖銀行や山一証券を潰すというあの一連の決断はワシントン.コンセンサスと一致していたが、やってみたら日本経済全体がおかしくなってしまったのである。経済全体がおかしくなると日本の資産を買いに来た外資の人たちはみんな帰ってしまった。なぜ帰ってしまったのか。彼らが日本で資産を買うには、この資産が将来どのような利益を生むかという予測を明記して母国の最終投資家に示さなければいけない。これを「デューニァリジェンス」と言うが、経済全体がおかしくなったらデューニァリジェンスの作業はできなくなる。
経済全体がデフレスパイラルに陥ったら、次の年の収益がどのくらいになるかわからなくなるからである。そうなると、商売は上がったりになってしまうのでみんな帰ってしまったのである。スティグリッツ教授も強調しているように、本当に経済、社会の安定が失われて、たとえば暴動が起こるような事態になってしまったら外資が入ってくるはずはないのである。
橋本総理も最後には気づいて財政を出動させたが、橋本内閣で一六兆円、小渕内閣でさらに二四兆 円、それに六〇兆円の金融対策をやって、結局は一〇〇兆円かけてようやく日本経済は安定を取り戻した。この経済対策によって日本経済が安定したらまた海外から投資家が戻ってきた。長銀や、いくっかの保険会社を外資が買うという話も出てきた。しかし、本当にどん底に向かっているときはだれも来なかったのである。日本でも本書で取り上げられていることと同じようなことが起きていたのである。そして九七年と同じ失敗が近年の構造改革至上主義のなかで犯されようとしているのである。
また、スティグリッツ教授はIMFのいわゆる無謬性、秘密主義についてもずいぶん言及されているが、無謬性、秘密主義は日本の財務省にもそのままあてはまる話である。これだけ財政再建で失敗したのに、なぜ相変わらず財政再建と言うのか。答えが一つしかないのはIMFとまったく同じである。間違いが何回もおかされてバランスシート不況から脱却するチャンスを何回も潰してきたにもかかわらず、それを財務省は認めようとしない。
認めないどころか、財務省の官僚はこそこそと政治家を回って、われわれ納税者が納めたお金で彼らの間違ったプログラムを推進しようとしている。官僚がそのような行動をとることについて、国民はなんの相談も受けていないのにである。もっとオープンな議論をして、IMF同様、こういう秘密主義を是正する必要があるのではないだろうか。
こうして見てみると、本書で書かれていることは単に発展途上国の話ではなくて日本のことでもあることがよくわかってくる。世界経済の危機の構造を理解できるだけでなく、日本経済を考える上でも貴重な示唆に富んだ本だということが言えるのである。
J・E・スティグリッツ著「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」の解説 リ
チャード・クー
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198615195/qid 50528680/br=1
-1/ref=br_lf_b_0/250-7335446-4590654>

◆「政府が紙幣を発行することを提案したい」−一昨年ノーベル経済学賞を受けたスティグリッツ米コロンビア大教授は16日、東京・霞が関の財務省で講演し、日銀が発行する現在の紙幣に加えて、政府も紙幣を発行するべきだという考えを示した。デフレ対策や財源確保をその狙いとしている。政府の景気対策も手詰まり感が漂っているだけに、著名学者の提案は今後の景気回復の論争に一石を投じるかもしれない。
スティグリッツ教授は、紙幣を発行して国の負債の一部を賄うほか、銀行への資本注入にも利用できると説明。発行量に歯止めがかからず、インフレを招く恐れについては「日本政府は抑制力があり、(紙幣発行が)適正量なら、望ましいインフレになる」と持論を展開した。会場では、日銀の岩田一政副総裁が「紙幣発行で財源を賄うのは反対」と発言。前財務官の黒田東彦・内閣官房参与も「日銀が大量に国債を購入するほうが現実的だ」と反論した。
教授はこのほか「円安はデフレを終結させ、景気回復の手段となる」と、為替相場の円安誘導を主張。消費税の減税を一時的に実施し、消費の拡大を目指すべきだとも指摘した。
ZAKZAK 2003/04/16
<http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_04/3t2003041605.html>

ノーベル経済学賞を受賞したコロンビア大学のスティグリッツ教授が、財務省で講演をしたと言うニュースがあった。ようやく財務省のキャリア官僚たちにも、全く新しい発想の経済政策に目が向いてきたようだ。財務省のキャリア官僚はデフレスパイラルに陥った日本経済に、デフレ政策を推し進め、株価は20年前もの水準まで落ち込み、景気を冷え込ませた結果、税収はますます落ち込み、歳入欠陥は40兆円にも及んだ。
このようになることは私は小泉内閣が発足した当初から指摘している。リチャード・クー氏も以前より財政出動の必要性を説いていた。ところがほとんどの日本の経済学者やエコノミストは、財政再建と構造改革の大合唱をはじめ、リチャード・クー氏は袋叩きになってしまった。テレビなどでは構造改革論者の竹中平蔵氏がスターとなり、経済相のみならず金融相まで担当するまでに抜擢された。
財務省のキャリア官僚にしろ、竹中平蔵大臣のような経済学者たちは何故政策を間違い続けるのだろうか。「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」と言うが、彼らは経験した事からすら学べなかった。ようやく財務省の中にスティグリッツ教授の話を聞いて見ようと言う動きが出てきたことはいいことである。しかし日銀の岩田副総裁や黒田内閣参与たちは異論を挟んでいる。
スティグリッツ教授はIMFなどの国際機関の政策が間違っていることを指摘し、最近になってIMFなどもその間違いを認め始めている。彼らは何故間違えたのだろうか。アメリカにとってはプラスにならず、発展途上国には明らかにマイナスになる事を強制した。それらは一部のウォール街の連中の利益になった。ルービンやサマーズ元財務長官は彼らの代表だ。日本の大蔵省の官僚や政治家は彼らの言われるがままに「経済改革」を行った。このような国際金融資本による陰謀ををスティグリッツ教授は次のように書いている。

失敗がこれほどの規模になった原因の一つは、傲慢さにある。人は自らの誤りを認めたがらないものだ。これほど大きな誤りをおかし、こんな結果を招いてしまったのであれば、なおさらである。フィッシャーもサマーズも、ルービンもカムドシュも、IMFもアメリカ財務省も、自分たちの政策が見当ちがいだったとは思いたくなかった。私の目から見れば、彼らの失敗を示す証拠は歴然としていたのだが、彼らは最後まで自分の見解を押し通そうとした。

だが、アジアにはそれ以外の説が多く流布している。その一つが、陰謀説だ。私はそうは思わないが、この説によると、IMFの政策は故意に東アジアの力を弱めようとしたものか、あるいは少なくとも、ウォール街をはじめ金融の中心地にもっとお金が流れこむようにするための計画的な作戦だった、というものだ。こうした考えがでてきた理由は理解できる。IMFは最初、アジアの国々にたいして市場を投機的な短期資本に開放するようにと言った。各国がそれにしたがうと、大量の資金がいきなり流入してきたかと思うと、また急にでていった。するとIMFは、利率を上げて緊縮財政を実施しろと言った。その結果、深刻な景気後退が起こったのである。

資産価値が急落すると、IMFは損害をこうむった国々に、特売価格にしてでも資産を売却せよと進言した。さらに、こうも言った。会社にはしっかりとした外国の経営陣が必要であり、そのためには外国人に経営をまかせるだけでは不十分で、外国人に会社を売らなくてはならない、と。その売却業務を行なった外国の金融機関は、かつて資本を引き揚げて危機を加速させた当の金融機関と同じだった。これらの銀行は、経営難におちいった会社の売却や分割で多額の手数料を手にしたのである。ちょうど、最初にこれらの国々への資金導入で多額の手数料を手にしたように。

事態が進展するにつれ、冷めた見方はますます強くなった。こうしたアメリカとその他の国の金融機関は再構築をほとんど実施していないではないか。彼らはただ資産を保持したまま経済が回復するのを待って、特売価格で買ったものを通常価格で売って儲けているだけではないか。私自身は、もっと単純な一連の説明がつけられると思っている。IMFは陰謀に加担していたわけではないが、そこには欧米の金融界の利害とイデオロギーが反映されていたのだ。IMFの秘密主義は、政策についても機関そのものについても、徹底的な吟味をしにくくさせている。政策を綿密に吟味していたら、東アジアの状況にふさわしいモデルを使って、よりふさわしい政策を採用できていたかもしれない。東アジアにおける失敗には、多くの面で開発や移行における失敗と共通するものがある。この共通の原因については、八章と九章でくわしく取り上げることにする。

(「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」P190-P191より)
このように小泉・竹中内閣は、ルービンたちの国際金融資本の言われるがままに政策を行っている。しかしその小泉内閣は日本国民から大きな支持率を得ている。なんでだろう。日本の銀行は次々とハゲタカファンドに買収されている。最近は自殺者も毎年3万人を超え、若い人の練炭を使った集団自殺が流行のようだ。学校を卒業しても就職口が無いからだ。
政治家も官僚たちも国民も思考能力を失くしてしまった。選挙があっても国民は誰を選んでいいのかわからない。だから選挙にも行かない。無気力、無関心、無責任のほかに無思考の催眠状態になっている。考える事が仕事の学者達も質的低下が著しい。スティグリッツ教授は「早く日本人よ目を覚ませ」と、言いに来たのだろう。


政府貨幣の理解 経済コラムマガジン
<http://www.adpweb.com/eco/eco288.html> 

http://www.adpweb.com/eco/
http://www.adpweb.com/eco/eco259.html
http://www.adpweb.com/eco/eco260.html
http://www.adpweb.com/eco/eco265.html
http://www.adpweb.com/eco/eco273.html
http://www.adpweb.com/eco/eco274.html

◇[日経]「政府紙幣」巡りスティグリッツ教授と岩田日銀副総裁が応酬
ノーベル経済学賞受賞者であるコロンビア大学のスティグリッツ教授は16日、関税・外国為替等審議会に出席、日本のデフレ克服策として「政府が紙幣を増刷すべきだ」と提唱した。日銀の岩田一政副総裁が「中央銀行の独立性確保の観点から賛成できない」と反論したが、同教授は「中央銀行の独立性を過大評価している」と指摘。「政府紙幣」の発行を巡り両者は火花を散らせた。
スティグリッツ教授は「エコノミストとして大罪かもしれないが」と断ったうえで、「デフレ経済はインフレ経済とは異なり、発想の転換が必要」と強調。政府が日銀とは別に紙幣を発行し、それで歳出の一部を賄えば、国債を発行せずに財政を賄えて資金供給量を増やせると説明した。
同席した岩田日銀副総裁がたまらず「中央銀行が国債を直接引き受けるのと同じ。財政規律を失い、金融政策の独立性確保も難しい」と反発すると、スティグリッツ教授は「世界的に中央銀行の独立性があれば経済が回復するとの証拠はない」と反論。政府紙幣の発行量に制約を設ければ、財政規律を守ることができると指摘した。
黒田東彦内閣官房参与(前財務省財務官)は「日銀がもっと大量に国債を購入することが現実的」と、両者の間を取る形で日銀に一段の金融緩和を要望。「政府紙幣論」は今後の金融政策論議でも尾を引きそうだ。

04/16 17:10政府が紙幣発行を 米著名学者が提案  経済17
「政府が紙幣を発行することを提案したい」―一昨年ノーベル経
済学賞を受けたスティグリッツ米コロンビア大教授は十六日、東京
l 霞が関の財務省で講演し、日銀が発行する現在の紙幣に加えて、政府も紙幣を発行するべきだという考えを示した。       デフレ対策や財源確保をその狙いとしている。政府の景気対策も手詰まり感が漂っているだけに、著名学者の提案は今後の景気回復の論争に一石を投じるかもしれない。             スティグリッツ教授は、紙幣を発行して国の負債の一部を賄うほか、銀行への資本注入にも利用できると説明。発行量に歯止めがかからず、インフレを招く恐れについては「日本政府は抑制力があり、(紙幣発行が)適正量なら、望ましいインフレになる」と持論を展開した。                         会場では、日銀の岩田一政副総裁が「紙幣発行で財源を賄うのは反対」と発言。前財務官の黒田東彦・内閣官房参与も「日銀が大量に国債を購入するほうが現実的だ」と反論した。        教授はこのほか「円安はデフレを終結させ、景気回復の手段となる」と、為替相場の円安誘導を主張。消費税の減税を一時的に実施し、消費の拡大を目指すべきだとも指摘した。         
(了)  030416 1709              
[2003-04-16-17:10]
nifty共同通信24時間ニュース

日本のデフレ脱却に円安誘導策など…米スティグリッツ教授が提案http://www.asyura.com/0304/hasan25/msg/499.html投稿者 小耳 日時2003年4月17日09:15:59:
2001年にノーベル経済学賞を受賞した米コロンビア大のジョセフ・スティグリッツ教授は16日、財務省の関税・外国為替等審議会「最近の国際金融の動向に関する専門部会」(部会長・吉野直行慶応大教授)で講演し、日本のデフレ脱却の処方せんとして、円安誘導策や政府紙幣の追加発行などを提案した。
スティグリッツ教授は「デフレ脱却に単独での万能薬は存在しない」としたうえで、「通貨が減価するとデフレが相殺されるメリットがある」と円安誘導による物価下支えの意義を強調した。また、「紙幣の増刷もデフレ下では議論に値する」と述べ、政府紙幣の発行も有効な政策のひとつとして主張した。
このほか、銀行のバランスシートから不良債権を切り離す「最終処理」を急ぐ重要性も指 摘した。
(2003/4/16/18:00 読売新聞)
<http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030416i211.htm>


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