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[日経]株、外国人買いは望めない・草野氏――国際優良株に底値感出ず
【NQN】草野豊己・クレディ・アグリコル・インドスエズ証券取締役
副支店長 東京株式相場には、中期的にみて反発を期待できない。外国
人投資家による国際優良株への買いが見込みづらいからだ。理由はいく
つかある。
第一に外国人側の懐事情。英米の年金基金の間では、積み立て不足の
深刻化などを背景に、株式の組み入れ比率を落としたり、新規資金配分
をやめたりする動きが顕在化している。米の投資信託からも解約で資金
が流出している。そうしたファンドが多く保有する日本株が、ハイテク
関連を中心とする優良銘柄だ。最近の優良株の下落は、ヘッジファンド
など短期筋の売りというよりも、海外年金などの実需売りの影響が大き
い。
第二に、外国人の間で日本の優良株に対する見方が変わってきている
。「成長株」ではなく景気循環に左右される「循環株」とみなし始めて
おり、彼らが適正とみる予想株価収益率の水準が下がってきている。
1990年代を通じて買い主体として日本株相場を支えてきた外国人投資
家は、当時とは全く逆の投資行動をとり始めている。国際優良株に底値
感が出ないと、日経平均株価はさらに下値を切り下げる公算が大きい。