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東京 4月14日(ブルームバーグ):7大金融グループの2003年3月期決算見通しが14日、出揃った。軒並み連結最終赤字となり、総額は3兆6680億円に達する。不良債権処理額が当初(昨年5月時点)見込みの2兆5000億円から倍増の5兆円超に拡大したのに加え、保有株式の下落に伴う評価損の処理も利益を圧迫した。これにより、全グループが2期連続以上の赤字となる。7大グループは2001年度も総額で4兆円超の赤字を計上した。
竹中平蔵金融相が昨秋に示した「金融再生プログルム」にそって各行が資産査定を厳格化、「要管理先」債権を中心に処理を加速(引当率の引き上げなど)した。その一方で、前年度末の日経平均株価が8000円割れするなど、株価がほぼ21年ぶりの安値水準をつけたことも、持ち合い株式などを大量に保有する銀行財務を直撃した。
住友信託銀行が同日発表した2003年3月期の連結最終損益は730億円の赤字(従来予想は100億円の黒字)に転落する見通し。住友信の単体では、株式関係損益が1280億円の損失になるほか、不良債権処理額が予想比60億円増の860 億円に拡大する。期末配当金は予想比3円減配の3円とする(2002年3月期実績は5円)。3月末の連結自己資本比率は10%台半ばの見込み。
住友信の田辺榮一専務は14日午後、日本銀行記者クラブで記者会見し、「保有株の下落を主因に大幅な赤字となったが、不良債権と政策投資株式(持ち合い株)の処理などにより、財務的な道筋は見えてきた」と述べた。同行は7大グループのなかで唯一、前年度末にかけて自己資本増強を実施しなかったほか、 1000億円の公的資金も返済した。
大手7グループの14日までの発表によると、前期の連結最終赤字額はそれぞれ、みずほフィナンシャルグループが1兆9500億円、UFJホールディングスが6500億円、三井住友フィナンシャルグループが4700億円、りそなホールディングスが2900億円、三菱東京フィナンシャル・グループが1850億円、住友信託が730億円、三井トラストホールディングスが500億円。
三菱東京、UFJ、りそなは2001年3月期以来、3期連続の赤字となり、それ以外のみずほ、三井住友、住友信託、三井トラストも2期連続の赤字を記録する。各行は、金融再生プログラムに盛り込まれた貸出先企業の収益見通しも加味する米国流の厳しい資産査定を導入。一部の銀行では「合併差益」で株式の含み損を処理する動きも見られたが、保有株の下落は予想を大きく上回った。
日本投信委託の辻宗之ファンドマネジャーは「今年度も銀行(決算)は地価、株価の推移次第となるだろう。もし、同じようなペ-スで下落が続けば数兆円という規模の損失を被ることになる。今年度は公募などによる増資は考えづらく、そういう状況になれば公的資金の注入しか手段が見当たらなくなる」との厳しい見方を示している。
住友信託の終値は前週末比8円(2.7%)安の294円。
東京 平野 和 Kazu Hirano
岩崎 まり子 Mariko Iwasaki
広瀬 泰三 Taizo Hirose
浅井 秀樹 Hideki Asai
Last Updated: April 14, 2003 05:31 EDT
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=80000002&sid=ayumLX0.VMDI&refer=topj