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[日経] 株、主力株安で「海外勢の投機売り」説――次は再び銀行株か
【ＮＱＮ】11日午前の日経平均株価は小幅続落。株価指数こそ動意に乏
しかったが、中低位銘柄が買われる一方、前日に続き主力株には年初来
安値更新が相次いだ。主力株安に付きまとうのは、企業年金による代行
返上に伴う換金売りの思惑。だが、売り手口の大半は外国証券で、海外
勢の売りをいぶかる声が増え始めている。
東証一部の売買代金ランキングのベスト３に並んだソニー、トヨタ、
武田はそろって年初来安値を更新した。今週（７―10日）の売買手口の
合計で売り越しが目立つのは、ソニーでＵＢＳ、ＣＳＦＢ、日興シティ
。トヨタはゴールドマン、リーマン、ＫＢＣの売り越し幅が大きい。武
田では日興シティ、ＣＳＦＢの売りがかさんだ。売りの主体について、
市場では「一部は代行返上、多くは外国人投資家」（準大手証券の役員
）との観測が聞かれた。
市場の声を総合すると、欧州の一部機関投資家のほか、ヘッジファン
ドなど投機筋の影もちらつく。特に新年度入り後に大手銀行株を売り浴
びせた海外勢による投機的な動きは、「生命保険会社などから銀行株を
借りる際の貸株料が急上昇した後に、売りの対象を国際優良株にシフト
している」（欧州系証券の日本株担当）という。イラク戦争は終結に向
かいつつあるが、復興問題がもたらす米国経済への影響などを警戒した
売りの矛先になっているようだ。
もっとも、優良銘柄には業績面でみた割安感を指摘する声があるため
、海外勢の売りを短期的と受け止める参加者は少なくない。むしろ、こ
の優良株安を「下値のメドが付きにくくなっている銀行株に対する売り
の小休止に過ぎない」（国内証券ストラテジスト）と警戒する声もある
。例えば、三井住友ＦＧは来週14日に、13回第４種の優先株から普通株
への転換請求期間が始まる。みずほＦＧも、巨額発行した優先株の一部
の転換価格を決める際の算出期間を今月下旬に控える。現時点で新たな
売りを呼ぶ直接的なきっかけになるとは考えにくいが、「外国人はどん
なイベントでも仕掛けるチャンスをうかがっている」（同）という。３
月11日に付けたバブル経済崩壊後の安値（7862円43銭）に接近しつつも
、日本株はまだ不安定な状況が続きそうだ。（松村伸二）
[日経] 官房長官：デフレ続いており、いいことではない――株安に
福田康夫官房長官は11日午後の記者会見で、東京株式市場で日経平均
株価が大幅に下げ、終値が7816円49銭と20年３カ月ぶりの安値水準とな
ったことについて、「（日本経済の）現況はデフレ状況が続いていると
いう状況を考えれば決していいことではないと思う」と述べ、歯止めの
かからないデフレが続いている日本経済に市場が厳しい見方を示してい
るとの見方を示した。
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