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[日経] 米国株サマリー・業績「点検」相場入り? 気になる「いいわけ」消失後
【NQNニューヨーク=田中彰一】フセイン政権崩壊から一夜明けた10
日のニューヨーク株式相場はこう着状態に陥った。特に午後はダウ工業株
30種平均の高値と安値の差が50ドルあまり。ニューヨーク証券取引所の
売買高は12億株強と閑散で、「戦後のシナリオ作り」に向けて市場が手探り
にあることを改めて印象付けた。
こうした中、個別銘柄では、9日夕に市場予想を上回る1−3月期決
算を発表したヤフーに買いが集まり、終日堅調に推移した。同様に純利
益が20%増となったカード業務受託会社のファースト・データ(FDC
)もほぼ高値で引けた。
半面、決算内容、先行きの見通しとも下方修正したネットワーク・ア
ソシエイツは売り気配を切り下げて取引が始まり、一気に半年前の安値
水準まで売りたたかれた。相場全体の動きこそ緩慢だったが、業績が判
明した銘柄は内容の好悪によって方向感がはっきり分かれた格好になっ
た。
市場では「イラク戦争の影響などがどう収益に響いているのか、個々
の企業ごとに点検が始まった」(株式トレーダー)との声が聞かれた。
景気底入れ局面では、一般に収益回復を先取りする格好で赤字でも買わ
れる「業績相場」へ移行するが、今の米国市場に当てはめれば、戦争の
災禍を見極める「業績点検相場」に入ったとも言えそうだ。
「経営者がエクスキューズ(いいわけ)を失う点も重要」との指摘も
挙がっている。小売り最大手のウォルマート・ストアーズが発表した3
月の既存店売上高は前年同月比0.7%増となり、2月(2.6%増)から伸
び率が鈍った。
ウォルマートでは販売が伸び悩んだ理由についてニュース番組と天候
不順をヤリ玉に挙げた。季節外れの寒波で消費者が家に閉じこもり、さ
らに戦争ばかりを中継するテレビにくぎ付けになった結果、購買活動が
委縮したという。
だが、その2大エクスキューズは今後は通用しない。戦争や悪天候で
業績低迷は仕方ない、と説明してきた企業にとっては「いいわけの材料
がなくなる分、逆に強気の発言が出てくる」とのうがった見方もある。
当面、収益関連材料だけでなく、経営者の発言や景気展望などにも左右
される地合いになりそうだ。