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世界経済見通しを発表 日本は0.8%に下方修正
【ワシントン竹川正記】国際通貨基金(IMF)は9日、最新の世界経済見通しを発表した。イラク戦争が短期で終結した場合でも、米景気減速などを背景に03年の世界全体の実質成長率は前回予想(昨年9月)比0.5ポイント減の3.2%に減速すると予測している。デフレが進行する日本経済については、03年の成長率は同比0.3ポイント減の0.8%、04年も1.0%と低迷が続くと予測。「一段の株安や銀行部門の改革の失敗など景気下降リスクが山積みしている」と警告している。
デフレの進行や不良債権問題などで「日本型不況」突入が心配されるドイツの03年の成長率は0.5%と、同比1.5ポイントもカット。日本とともに世界経済の成長の大きな足かせになることへの懸念を示した。
日本経済については、4年連続で物価下落していることをあげ「先進国では過去半世紀、例がない」「最近の調査でもさらに2年以上、デフレが続くとの見方が大半だ」と日本デフレ克服に対する無策ぶりに苛立ちを表明。金融の量的緩和を拡大しても結果が出せない日銀に対し、「時間軸を示し、物価上昇に向けて必要な手段は何でも講じると宣言すべきだ」と注文。日銀に対し、インフレ目標や外債購入などを含めた大胆な政策に踏み込むよう迫った。
不良債権問題では、みずほフィナンシャルグループの1兆円増資をはじめとした4大金融グループの03年3月期末に向けた資本増強策を「不良債権や自己資本の質の厳格な査定に基づかず、問題解決に不十分」と切り捨て、「公的資金再投入の新法制定も含め、昨年10月に政府が発表した政策の実行を急ぐべき」と「竹中改革」の貫徹を求めた。発足が決まった産業再生機構の運営にも、国の介入は限定的にとどめるように求め、同機構が経営不振企業の延命装置になることに警戒感を示した。
イラク戦争に絡んでは、米国でテロが再発するなどして、米経済が二番底に陥り、世界同時不況経済が起きる最悪シナリオにも言及した。新型肺炎「重症急性呼吸器症候群(SARS)」の流行が中国や東アジアの経済に及ぼす打撃への警戒感も示した。
◇IMF世界経済見通し◇
(実質成長率%、02年は実績)
国・地域 02年 03年 04年
日 本 0.3 0.8 1.0
米 国 2.4 2.2 3.6
ドイツ 0.2 0.5 1.9
英 国 1.6 2.0 2.5
G7平均 1.8 1.9 2.9
EU平均 0.8 1.1 2.3
中国 8.0 7.5 7.5
ロシア 4.3 4.0 3.5
世界平均 3.0 3.2 4.1
[毎日新聞4月10日] ( 2003-04-10-00:19 )