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[日経]円、米国の景気悪化でも下落? 「イラク後」に決め手欠く相場観
【NQN】10日の東京外国為替市場で円相場は続落している。「フセイ
ン政権崩壊」でドル高は加速しなかったものの、円は前日より安い水準
の1ドル=120円近辺での推移が続いている。相場の焦点が「イラク
後」
の世界経済に移りつつある中で、円、ドルともに決定打を欠いているこ
とが一因だ。
戦後は米国のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の弱さに目が
向く――。米英軍がバグダッド宮殿に進攻した7日以降、市場ではこん
な予想があちこちで聞かれるようになった。開戦前から米景気指標は悪
化の内容を示しており、戦争の悪影響が気掛かりだったためだ。しかし
景況感の悪さでは日本もひけをとらない。3月決算期末をなんとか乗り
切ったとはいえ、大手銀行株の一角は4月以降も上場来安値を更新。政
策の手詰まり感はさらに強まっており、いつ「円資産離れ」が起きても
おかしくはない状況だ。米国ではテロとの戦いなどに不透明感が残るが
、日本では隣接する北朝鮮問題が重くのしかかる。
ドル安の根拠として巨額の米経常赤字を挙げる参加者も多い。景気が
回復しなければ米国への資金流入は細ったままで、経常赤字を穴埋めで
きなくなるというのがその根拠だが、対日本ではどうか。株安でリスク
を取りにくくなったとはいえ、国内の低金利や相場変動率の低さを背景
に「為替差損を回避(ヘッジ)しながら資金は外債に振り向けざるを得
ない」(大手金融機関の運用担当者)のも事実だ。しかも多くの投資家
は「金利水準の高い欧州債やオーストラリア・ドル債にも関心があるが
、為替をヘッジすれば内外の金利差分が帳消しになる。それなら流動性
の高いドル建て資産を優先したほうがいい」(邦銀の外債ディーラー)
。相場への直接の影響はなくても、対日経常赤字が拡大して円高・ドル
安が進むとの予測はたてにくい。
為替相場は異なる2通貨の間で「どちらのファンダメンタルズが優位
か」といった相対的な基準で変動する。相場が一方向に振れるのは、一
方の景気が極端に低迷するか、「地政学リスク」などの不安要因が重な
った場合だけだ。イラク戦争というビッグイベントを終えつつある外為
市場では、明確な答えをまだ導き出せていない。(今 晶)