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財務省が10日発表した2月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月比2.4%増の1兆4607億円と、3カ月ぶりに前年水準を上回った。
イラク情勢の緊迫化による原油・石油製品の輸入増は続いたが、アジア向けの音響・映像機器部品などの輸出が好調で、貿易黒字が拡大したことが経常黒字増の要因。
輸出額から輸入額を差し引いた貿易黒字額は18.6%増の1兆804億円。輸出は7.7%増の4兆1190億円と11カ月連続の増加。米国向けが自動車輸出の不振などから13.6%減ったが、アジア向けが24.7%増と大幅に増えた。
輸入も原油高の影響で4.2%増の3兆385億円となり、6カ月続けて増加した。
旅行や輸送などのサービス収支は3167億円の赤字。米中枢同時テロ後に減った出国者数の回復を受けて旅行の支払額が増えたことなどから、赤字幅は38億円拡大した。
海外投資からの配当などを示す所得収支は7773億円の黒字だが、黒字幅は1147億円縮小。外債の利子受取額は増えたが、海外の子会社からの配当減少などの影響を受けた。