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昨日までに主要な消費者センチメントインデックスが出揃った。大幅な株価下落が続いたものの、03年1−3月のセンチメントインデックスはほぼ横這いとなった。BNPパリバ証券会社・経済調査部エコノミストの村上尚己さん(Naoki Murakami/ Economist, BNP Paribas Securities(Japan) Ltd.)は、次のようにコメントする。「02年初に始まった輸出企業の生産回復を背景に改善傾向にあった消費者センチメントは、02年10−12月には@株価の低迷に加え、Aボーナスの落込みも あり悪化に転じたが、年明け以降、一段の悪化は避けられたことになる」
<03年1−3月の消費の伸びはほぼゼロ> 3月調査の短観の業況判断DIは全体で見ると改善が止まった一方で、悪化もみられずほぼ横這いだった。だが、「家計部門のセンチメントも同様の状況にある」と言う。実際、2月 までの統計から判断すると、所得の大幅な落込みが続いているが、個人消費もほぼ横這いを保っている。消費者センチメント悪化による個人消費の大幅な減少をきっかけに、景気が悪化するとの見方もあったが、今のところそのような状況は避けられている。GDPベースで見ると、個人消費は01年10−12月から5四半期連続でプラスが続いていたが、「03年1−3月の消費の伸びはほぼゼロ」と見ている。つまり、足元の消費は拡大もしていないが縮小もしていない。
<消費動向調査でも1−3月センチメントはほぼ横這い> なお、3つの消費者センチメントインデックスを四半期ごとにプロットした資料では、消費動向調査だけは、昨年12月から悪化が見られる。これは、調査項目のうち物価判断の悪化が大きく影響している。センチメントインデックスでは、物価上昇は、物価判断の悪化、すわなち消費者センチメントの悪化を意味する。しかし、ここ2−3ヵ月の間に物価が上昇したという現象は全く見られないため、「統計のブレが原因だと思われる」。別の資料によると、物価判断を除いたベースで作成すると、「消費動向調査でも1−3月のセンチメントはほぼ横這いの状況にあることが分かる」。(なお、03年1−3月の消費動向調査のみ、全国ベースの データが発表されていないため、東京都の消費動向調査から試算している)。