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[日経] 外為、「フセイン死亡」説にうんざり 戦後のドル売りに備え?
【NQN】8日の東京外国為替市場は円相場が反発。イラクのフセイン
大統領の死亡説に1日中振り回され、うんざりした参加者が多かった。
その過程で目を引いたのはドルの上値の重さ。市場では「戦争が終われ
ば米経済の弱さに目が向かう」との声がじわりと増え、早くも「イラク
後」を見据えた段階に足を踏み入れつつある。
「フセイン死亡」説が市場を駆け巡ったのは午前10時過ぎ。米NBC
テレビが「フセイン大統領や2人の息子が空爆で死亡した可能性がある
」と伝えた。これまで何度となく浮上しては消えた死亡説だが、米英軍
が大統領宮殿を制圧した後だっただけに、信ぴょう性があると受け止め
られた。ドルに対する楽観的な見方がにわかに広がり、円は対ドルで1
ドル=119円台後半から120円15銭まで一気に上げ幅を縮めた。
しかし、円売り・ドル買いはすぐに息切れ。午後に米ニューヨーク・
タイムズ紙(電子版)が「フセイン一家が同じ場所に集まることは考え
にくい」などという米当局者の見方を伝えると、今度は円買い・ドル売
りが勢いを増した。「猫の目のようにくるくると変わる相場の流れにつ
いていくだけで疲れた」と、ある邦銀ディーラーは話していた。
戦争終結後のテーマとして特に参加者が注目しているのは米国のファ
ンダメンタルズ(経済の基礎的条件)。このところ戦況にばかり気を取
られ、米景気の弱さを示す経済指標は無視されることが多かった。「戦
後はイラクの復興需要が見込まれ、消費者心理も持ち直す」といった期
待はある。しかし市場では、「これまで目をつむってきた米国のファン
ダメンタルズが焦点になれば、次第にドルが買いにくくなる」(三菱証
券資金為替部の塩入稔・部長代理)との見方が大勢を占める。
「戦争が終わればブッシュ米大統領が国内の経済問題に本格的に取り
組める」との意見も依然、少数派。戦争がひとまず終結しても、自身が
名指しした他の「悪の枢軸国」やテロとの戦い、和戦を巡り亀裂が生じ
た国際社会との関係修復など米国が抱える問題は山積みしている。フセ
イン死亡説とともに流れていた「投機筋が戦後のドル売りに備えて持ち
高を調整している」との観測も気に掛かる。(西田玲子)