現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産25 > 341.html ★阿修羅♪ |
|
[東京 8日 ロイター] 福井日銀総裁は、今回決定した資産担保証券市場を通じた企業金融活性化のための新スキーム検討について、日銀がクレジットリスクを取ることで、市場の発展に口火を切ることができるとした上で、日銀の自己資本との関係もあり深入りには限界がある、と述べた。また、新スキームの具体化については、5月上旬中にパブリックコメントを集めた上で検討し、最終的なスキームを詰めたい、との考えを示した。
政策委員会・金融政策決定会合後の会見で述べたもの。
福井日銀総裁は、金融調節方針を現状維持とした理由について、「国内景気は設備投資など、一部に持ち直しの動きがみられるが、一方でイラク情勢やアジアでの新型肺炎など、見極めがたい不透明感が続いている。短観にみられるように、企業マインドは横ばいとなっている。当面の基本的な情勢判断は修正を加えていない」と述べた。
そのうえで、資産担保証券市場を通じた新たなスキームを提案した理由について、「日銀が流動性を市場に十分に供給した場合に、その金融緩和効果が末端に十分浸透するように、波及経路の目詰まりを解消していく工夫のひとつ」とした。同総裁は、将来的には銀行貸出と市場金融の相互乗り入れという形で発展する部分も大きい、としたうえで、「企業関連の資産を市場で流動化するというスキームは、うまく作り上げていけば将来の可能性が非常に大きい。日銀が初期の段階で何らかの形でサポートできれば、市場の将来性を現実のものに引き出すことが可能なのではないか」と語った。
同総裁は、新スキームの具体化の時期に関し、「5月上旬中に、きちんとコメントをもらって、いそいで検討し、最終的なスキームを詰めたい」とした。
同総裁は、「日本における資産流動化市場は、まだ揺らん期であり、本来なら市場のなかで自己回転的に発展するのが望ましいが、日銀が何らかの形で口火を付けることが有益である可能性が強い」と語った。そのうえで、「場合によっては、こうした資産を日銀がアウトライトで買い取るといった、クレジット・リスクの世界に日銀が一歩踏み入れることで、市場の発展の口火の役割を果たせる可能性が大きい」とした。
一方で、「クレジット・リスクの世界に足を踏み込むということなので、われわれは、あくまで口火の役割だ。あまり深入り(する)には限界あると初めから思っている。時限的措置というのは、そういう意味である。日銀の自己資本との関係でも限界があることは意識している」と、あくまで日銀の役割は「口火」であるとの考えを強調した。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=topnews&StoryID=2526317