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BNPパリバ証券会社・経済調査部チーフ・エコノミストの河野龍太郎さん(Ryutaro Kono/Chief Economist, BNP Paribas Securities(Japan) Ltd.)は、「金融政策が機能しない本当の理由は、不良債権ではなく、ゼロ金利とデフレが原因である」と語る。銀行貸出が増加しない原因は、資産デフレやデフレによって企業の資金需要が低迷していることであって、銀行の貸出能力の低下が主たる原因ではない。
<非正統的な金融政策が必要という結論に至る> 実際には、「ゼロ金利だから金融緩和が効かない」というメカニズムと「デフレ予想が強いから金融緩和が効かない」というメカニズムが、どちらも強く働いている、と考えている。そして、ゼロ金利になっているのは、言うまでもなくデフレだからである。しかし、ゼロ金利やデフレで効かなくなるのは、あくまでも伝統的な金融政策であるとして、こう続ける。「ゼロ金利原因説、デフレ原因説のいずれの解釈においても、インフレ予想の醸成そのものを狙った政策(=資産市場に介入する非正統的な金融政策)が必要という結論に至る」
<「流動性の罠」下では、キャッシュへの需要は飽和しない> 「流動性の罠」においては、「最も安全な資産であるキャッシュへの需要は飽和しない 」と言う。長期金利が史上最低を更新しているが、長期国債に対する強い需要が発生しているのも、言うまでもなく、これと全く同じ理由からである。人々が長期国債を安全資産だと見なしているからである。同時に、その裏側では、株式などのリスク資産に対する極度の回避傾向が発生し、資産デフレが止まらない。今やどのような経済政策を実施しても、事態が改善しないと人々が感じているのは、「デフレ予想や資産デフレ予想が強いことの現れに他ならない」。そして、これらはいずれも人々の予想の問題なのである。この状況を反転させるためには、「インフレ予想に直接働きかけることを狙った非正統的な金融政策の必要性がますます高まっている」