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「9月の総裁選で再選を目指す小泉純一郎首相にとって、大島理森前農水相の辞任はある意味でチャンスだった。それというのも、大島前農水相の辞任とワンパッケージの形で竹中平蔵経財・金融担当相を更迭することと引き換えに、挙党一致態勢を作ることが可能だったからだ。しかし小泉首相は自ら、そのチャンスをつぶしてしまった…」
自民党の古賀誠元幹事長に近い代議士がこう言ってみせる。古賀元幹事長は、言うところの“抵抗勢力”に名前を連ねる実力者だが、小泉首相とも近いことから、これまで小泉官邸と抵抗勢力との橋渡し役を務めてきた人物だ。
「つまり古賀元幹事長は抵抗勢力ではなく調整勢力。その古賀元幹事長がかねてから小泉首相に求めていたのが、経済政策の転換だった。つまり竹中大臣が主導したこれまでのハードランディング路線から、ソフトランディング路線へ経済政策を転換すべきだ、というのが古賀元幹事長の主張だった」(前述の代議士)
そしてこう続ける。
「そうした動きを受けて、年度末の日経平均株価が8000円を割り込んだことの責任をとらせる形で竹中大臣を更迭していたならば、小泉首相もギリギリセーフだったといえる。そうした意味において、大島前農水相が3月31日−つまり年度末ギリギリの段階で辞表を提出したというのは、小泉首相にとってまさに千載一遇のチャンスだったのだ。しかし小泉首相はそのチャンスを生かすことはできなかったといえるだろう」(前述の代議士)
こうした状況の中で、“調整役”の古賀元幹事長が“反小泉”に回ったとみていいだろう。
昨日(4月3日)、自民党の堀内光雄総務会長が、首相官邸で小泉首相と会談を持った。
この会談の目的は、時価会計の時限的凍結を定めた法案を議員立法の形で国会に提出する用意があることを、堀内総務会長が小泉首相に通告することにあった。
この“通告”に対して小泉首相は、「(時価会計を)変える必要はないのではないか−−」と応じ、時価会計の凍結に否定的な立場をとってみせたのである。
この堀内総務会長の動きは、古賀元幹事長の動向と完全にリンクしているといっていいだろう。
つまりいよいよ、“反小泉勢力”が本格的に倒閣へ向けてその動きを表面化させてきたのである。
そしてここで注目したいのは、堀内総務会長が国会提出を目指している“時価会計凍結法案”の中身だ。
「自民党サイドが想定している“時価会計凍結法案”の中身とは、主として上場企業を対象に、保有有価証券を評価するにあたって、時価で行うか簿価で行うかの選択が出来るようにする、というものなのです。この新法については5年間の時限措置とし、未上場の生命保険会社にも適用する方向です」(前述の代議士)
ここで注目したいのは、生保にも適用するというくだりだ。
「まさに、究極の生保救済措置が出てきたと言えるだろう−」(メガバンク役員)
党内政局のドサクサにまぎれて、生保救済策が講じられようとしていることに注目すべきだろう。
2003/4/3