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米不動産業界、イラク戦争でオフィス・ビルなどに投資集中=WSJ紙
【ダウ・ジョーンズ/日経】2日付ウォールストリート・ジャーナル
紙によると、米国の不動産投資家はイラク戦争の影響で、大都市オフィ
ス街のビルや全米各地のショッピングセンター(SC)に投資を集中さ
せている。プライスウォーターハウス・クーパースが2日公表する調査
で明らかになった。
調査対象は、不動産関連の約125人の投資家、銀行業務、保険業務担
当者。実施期間は今年1−2月で、さらにイラク戦争開始後に非公式調
査が追加された。開戦が近づくにつれて、回答者が特定の大都市にある
オフィス街の企業向けビルや、各地のSCを最も安全な投資先とみなす
傾向を強めている。該当する都市は、シカゴ、ロサンゼルス、ニューヨ
―ク、フィラデルフィア、ワシントンDCの5カ所。さらに開戦後は、
これら5都市以外の都市や、その他の不動産部門への投資には、極めて
慎重になっているという。
理由としては、これら5都市のオフィス・ビルには多様な業種が集ま
り、1業種が低迷しても他業種がこれを補うからという。さらにワシン
トンDCでは国家治安の重視傾向により、政府系機関からのオフィス賃
借需要が増えているという。またSCやショッピング・モールへの投資
が堅調なのは、個人消費動向が、たとえ昨年を下回っても一定の水準は
維持すると回答者が予想しているためという。