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[日経] 株、「2ケタ」銀行株に引受先動揺 普通株を優先株に入れ替え?
【NQN】2日の東京株式市場で日経平均株価は続伸。3営業日ぶりに
8000円台を回復した。後場は公的年金資金からと見られる買いが主力株
中心に幅広く入り、「大手銀行株急落」という一面を目立たなくした。
ただし、世界最大の資産規模を誇るみずほFG株が、旧商法の額面50円
換算して81円50銭まで下落するなど、とても目をつむっていていい状況
ではない。銀行株の実質「2ケタ」株化が定着した衝撃は大きい。
「3月に実施した優先株を引き受ける際、すでに保有している普通株
の市場売却を了解していたケースが多かった」――。市場では、みずほ
FG株の急落について、増資引受先による「見返り売り説」が有力だ。
3420件、総額1兆819億3000万円にものぼる優先株での第三者割当増資
の反動が出たという訳だ。みずほFGの時価総額は2日、ついに1兆37
3億6900万円と、資金調達額を下回った。「見返り売り説」を数字が裏
付けているかのようだ。仮にすべてでは無いとしても、入れ替えに動く
引受先がまだいるとしたら下げ余地は大きい。みずほFGの広報担当者
は、こうした了解の存在について「契約は個別のことなので答えられな
い」としながらも、可能性については否定していない。
ただ引受先が保有する普通株を売り急いだとしても、一概には責めら
れない。例えば、2002年12月18日時点で旧みずほHD株を2万2800株保
有し、今回80億円の増資を引き受けた富士通。同社の2003年3月期の連
結最終損益は1100億円の赤字予想だ。2002年9月末時点での連結有利子
負債も1兆9000億円以上にのぼる。赤字のうえで増資を引き受けるとな
れば、株主への説明責任が問われる。「増資を引き受ける前に負債を削
減せよ」との声も高まりかねない。富士通では「みずほFGの健全化は
当社の経営安定化につながる」(百本ユリ広報IR室担当部長)と語る
が、銀行株急落は経営者心理に影を落としかねない。
需給要因による下げだけなら、時間の経過とともに株価は落ちつくは
ずだ。それでも投資家の動揺が収まらないのは、「今回の増資でも財務
基盤が盤石になったとは言えない」ためだ。公的資金の資本注入に消極
的な政府・銀行側の姿勢にどうしても焦点があたることになる。
(永井洋一)