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【ワシントン=天野真志】米通商代表部(USTR)は1日、貿易相手国の問題点などを指摘する「2003年版・外国貿易障壁報告」を発表した。
日本に対しては、日本政府が輸入牛肉を対象とした緊急輸入制限(セーフガード)措置を検討していることに懸念を示したほか、コメや電気通信などでの一層の市場開放を求めた。ただ、要求は、例年にない控えめな表現で、イラク戦争に協力する姿勢を見せている日本への配慮もうかがえた。
報告は、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)騒動で激減した日本の牛肉輸入が、その後、急回復したのを受け、日本が輸入牛肉にセーフガードを発動する可能性が高まっていることに憂慮を示し、「日本政府に圧力をかけ続けていく」と発動の回避を迫った。NTTの接続料金の引き上げについては「公平性と競争を確保する上で深刻な疑問を生じさせた」と批判、方針の見直しを求めた。
日本のコメ市場に対しても「不透明で厳しい規制が残っており、アメリカ産の高品質なコメの参入を阻んでいる」として、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(新ラウンド)を通じて、市場開放を促す考えを強調した。
国別で見ると、こうした対日要求に最多ページ数を割いた点は従来の報告と変わらないが、日本に関する記述は、昨年の44ページから35ページへと大幅に減った。さらに、コメ問題などでは、2か国間ではなく、WTOで決着を図る方針を掲げ、全般に穏やかな口調に終始した。
こうした点については「イラク戦争を支持する日本に厳しい態度で臨むのは、米議会などの最近の親日的な雰囲気を考慮すれば、得策でないとの読みが働いたのだろう」(在米日本政府筋)との指摘もある。
一方、中国の記述は大幅に増えた。日本経済の長期低迷と対中貿易の拡大を背景に、アメリカの関心が日本から中国に移ってきたことも示している。
(2003/4/2/18:25 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030402i411.htm