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相場を読む 為替・金利
相当に歪んでいる円相場・横山 伸氏
先週の為替市場では、イラク情勢が徐々に早期決着から長期化へと見通しを変えていく中で、勢いづいて買われていたドルが逆に売られる展開となった。それでも、期末水準を意識した当局の意志を反映してか、円相場は1ドル=120円のレベルを何とかキープしたが、ユーロは1ユーロ=1.05ドル台から反転し、一時1.08台を回復、1.07台での越週となっている。(横山 伸・第一生命保険債券部審議役)
雇用統計が注目材料に
期末の仲値を120円台で決めた後は、投機筋の円買い・ドル売りが出て、円は119円台に買われ、更に海外では一時117円台まであった。期末水準維持という大義名分を果した後、円売り・ドル買いの介入が一旦小休止となったのかどうかは定かではないが、少なくとも何とか需給のバランスを保っているのが、介入の存在のみであることを露呈した。
以前から指摘しているようにドル安という大きな流れの中で、介入により対ドルの円相場だけがみかけ上は影響をあまり受けていないように見えるが、逆にこれが大きな歪みとなってもいることは認識しておく必要がある。
更に大きな円高・ドル安への材料が出現したときに、一気にその歪みを是正する力が働くことは充分に考えられ、極めて危険な状態にあることは常に念頭に置いておかねばならない。
折しもイラク情勢が、終戦まで長期化する様相を見せ、アメリカの景況感も一向に改善を見せない現況は、その可能性をじわじわ醸成しているようにも思える。週末に発表されるアメリカの3月の雇用統計が当面の大きな注目材料となろう。
ドルの上値は相当に重い
年初来の値動きで、何度かドルは120円台に戻しながらその都度はね返されているように、120円台は絶好のドル売り水準との認識が確かなものになりつつあるので、今週もドルの上値は限定的にならざるを得ない。一方、円は、戦争前につけた1ドル=116円台を抜けていく勢いがあるかどうかが今週の焦点となろう。
常識的には円高・ドル安に進んだ場合も、117円辺りがドルの支持線(サポート)になりそうな気もするが、イラクの戦況次第では大きく動くことも否定できない。金曜日までのレンジは1ドル=116−119円と見たい。