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[Quick] 株、つかの間の需給好転――外部環境には目をつぶり
【NQN】新年度入りした1日午前の東京株式市場で、日経平均株価は
引けてみれば3日ぶりの小反発。だが、寄り付き前後の雰囲気は最悪だ
った。前日の米株安を受けて外国証券経由の売買注文は3月11日以来の
大幅売り越し(1370万株)。公的年金資金の買い観測も聞かれず、日経
平均は9時12分にバブル崩壊後の最安値(7862円43銭)まであと4円に
迫った。ムードが一変したのは、朝方に年初来安値を更新したトヨタが
9時20分過ぎに上げに転じてからだ。
「代行返上の売りが出ていない」。寄り付きの外国人売りが一巡した
ころ、市場関係者は口々にこう漏らした。企業年金の保有が多い「御三
家銘柄」と言われるソニー、トヨタ、武田が前場途中から底堅い動きに
なったからだ。「代行返上の売りが出た日は3銘柄そろって下げる傾向
がある」(中堅証券ディーラー)が、この日はトヨタが上げに転じただ
けでなく、武田、ソニーも前場中ごろから下げ渋った。
企業年金は3月決算期末にいったん手控えていた保有株の換金売りを
、新年度入り早々にも再開する――。市場ではこんな読みが優勢だった
だけに、トヨタの「意外高」は市場心理を明るくした。需給悪化を見込
んであらかじめ売りポジションを作っていたヘッジファンドなども買い
戻しに動いたという。
目先の需給不安が後退したことで市場はつかの間の安息を得た格好だ
が、準大手証券の株式担当部長は「外部環境に目をつぶっている感が否
めない」と話す。寄り付き前に日銀が発表した3月の企業短期経済観測
調査(短観)で、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)の大企業製
造業はマイナス10と、前回12月調査に比べ1ポイント低下、小幅なが
ら5期ぶりに悪化した。
円ドル相場は短観の想定為替レート(1ドル=122円)よりも円高水準
の1ドル=118円台で推移しており、「市場は主力株に対する懐疑をぬぐ
い切れていない」という。「2003年3月期の連結純利益が前の期比8.7
倍になった」と報じられたアルプスが10円高にとどまったのもその一例
だ。前場の値上がり銘柄数が値下がりを下回ったことをみても、まだ相
場の潮目が変わったとまでは言えないようだ。(森安圭一郎)