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産業再生機構は12日、再生機構と協力して再建を目指す企業や銀行に対する税務上の取り扱いについて発表した。再建計画に従って企業向け貸出債権を放棄した銀行が損失を課税所得から差し引く無税償却をしやすくする一方、支援企業が土地など資産の値下がりに伴う評価損の損金算入を認める。債権放棄が進むようにし、企業再建の円滑化を進める。
金融機関が債権放棄した場合には、これまで個別の企業案件について国税庁に持ち込み、損金になるかどうかの判断を受けていた。今回は再生機構を活用した場合にこの手続きを省く。これまでも全国銀行協会の私的整理ガイドライン(指針)に沿って債権放棄した場合に認めていた。
一方、企業は銀行から債権放棄を受けると債務を減らせるが、その全額が「債務免除益」として課税対象になる。債務免除益が赤字を下回ると課税は生じないが、赤字を上回ると課税が発生する。今回は保有する資産価値の下落で生じた評価損の損金算入を認め、多額の債権放棄を受けやすくする。 (20:12)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20030512AT1F1200O12052003.html