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政府税制調査会(首相の諮問機関)は4月1日に基礎問題小委員会(委員長=石弘光・政府税調会長)を開き、銀行の不良債権処理を促進するための優遇税制の協議を始める。今秋に想定される臨時国会に関連法案を提出し、2004年度からの施行を目指す。
政府税調は当初、不良債権処理の優遇税制については消極的だったが、与党3党が検討を強く求めたことから、方針を転換した。
検討対象になるのは、金融庁から要望があった〈1〉欠損金を繰り越して翌年度以降の利益と相殺できる期間(現行5年)の延長〈2〉赤字を出した場合に、過去の黒字決算で支払っていた税金を還付する「繰り戻し還付制度」について、1992年以降の凍結措置を解除し、対象期間を拡充する〈3〉貸し倒れ引当金を全額、損金算入できるよう無税償却の対象を拡大する――の3点だ。
繰り越し期間の延長は、税法上の帳簿保存期間が7年であり、それを軸に調整する。繰り戻し還付は、銀行業界が要請している「15年」だと、巨額の還付金が発生するため、財務省は難色を示している。無税償却の拡大は、今後細部を検討する。
(2003/3/31/03:01 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030331i201.htm