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債券、益出し売りにも冷静――「イラク復興」議論は時期尚早 [Quick]
【NQN】27日の債券相場は後場中ごろから下げ幅が広がった。もっと
も、相場下落に市場が色めき立ったのもつかの間。すぐさま、「3月決
算期末を控えて薄商いの中、益出し売りで値動きが荒くなっただけ」と
冷静なムードが支配的になった。
先物相場の上値が重くなり始めたのは14時ごろから。それまでは「6
月物の売買高が中心限月として今年最低に落ち込みそう」なほど商い閑
散で、相場もこう着していた。売りが目立ち始めた背景として多くの参
加者が指摘するのは中短期債に出たまとまった額の売り。「前日までは
残存期間が2年未満の債券にとどまっていた利益確定売りが5年程度ま
でじわりと広がった」(ABNアムロ証券の鈴木誠・債券営業部長)。
短期市場では現金担保付き債券貸借(レポ)のジェネラル取引(銘柄を
特定しない取引)で、年度末を越える翌日物の金利が0.1%台まで上昇
した。新年度入りの4月1日にスタートする翌日物金利も0.05%前後と
資金調達コストは高止まり。「ディーラーが在庫整理を急いだ」との見
方もあった。
長期債や超長期債も利回り上昇の流れに追随した。新発20年債は午前
中、26日に続いて過去最低を更新。高値警戒感が強まっていただけに、
利益確定売りの背中を押した。長期債は1週間後の4月3日に10年物国
債(4月債)の入札を控えているため、「相場の高値圏で入札を迎えた
くない」との思惑と一致。「入札をにらんだ早めの相場調整を誘発した
」という。先物にも500億円程度のまとまった売りが出て、大引けにか
け相場は一段安になった。
それでも「相場の地合いはしっかりしている」と、強気な見方は揺ら
いでいない。米英軍によるイラク攻撃は短期終結の楽観論が後退。「世
界的なデフレ懸念が一段と強まりかねない」との声が増え、新年度入り
後も債券に資金が向かい続けるというのが市場の大方の見方になってい
る。ベーカー駐日米大使は日本政府に対して戦後復興への協力を求めた
が、「戦争長期化で、復興費用のための国債増発の議論どころではなさ
そうだ」と需給悪化懸念も薄らいでいる。益出し売りによる相場下落に
も動じない参加者の強気ぶりを改めて確認する格好になった。(西田玲
子)