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中国青年報によると、ノーベル経済学賞受賞者で、最適通貨圏理論の提唱者でもあるロバート・マンデル氏は今月14日、東京で記者会見を行い、中国は国外からの人民元切り上げ圧力に耐えなければならないと指摘した。マンデル氏は、人民元が切り上げられれば、中国国内のみならずアジア各国の経済に悪影響が及ぶとの認識を示し、「私の見方では、人民元切り上げは好ましくない考えで、中国のデフレ現象を防ぐどころか助長しかねない」と述べた。
日本当局は中国がデフレ政策を通じ輸出分野の競争力を維持していると国際的に再三批判している。これについて、マンデル氏は、「香港にも日本にもデフレ現象は存在する。しかも状況は中国よりも深刻だ。だが誰も彼らがデフレで輸出を促進していると批判しない」と反論した。
マンデル氏は、中国が1994年以来維持している米ドルとの事実上のペッグと固定為替レート政策を維持すべきと主張。中国が人民元を切り上げれば、中国経済の急速な発展を阻害し、アジア域内の経済にもマイナス影響が及ぶと分析。そうなれば、海外からの直接投資者の中国における利益を頭打ちにし、真っ先に日本企業が打撃を被ることになると警告した。
マンデル氏が人民元切り上げに反対するもう一つの論拠は、中国が長年にわたり固定為替レートを通貨政策の基礎としてきたことだ。この点については、「中国は日本の教訓にならうべきだ」と指摘する。同氏によれば、日本は1970年代に通貨政策をコントロールできなくなり、円は現在に至る変動を経験してきた。1980年代には日本は国際通貨基金(IMF)や米国から円高圧力を受け、やむを得ずそれに従い今日に至っている。同氏は中国がもし人民元切り上げに踏み切れば、円と同じ運命をたどると懸念している。
マンデル氏は、為替管理政策を採用している国家は自国通貨を切り上げる必要は永遠になく、むしろ望まれるのは、為替管理を緩和することで、徐々に通貨の自由交換が可能な方向に持っていくことだと指摘した。
「人民網日本語版」2003年3月19日