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【ワシントン=天野真志】イラク攻撃が不可避の見通しとなったことで、先行き不安を強めていたアメリカ経済は、一段と重い足かせをはめられる形となった。攻撃が短期で終結すれば景気は回復するとの見方もあるが、実際に攻撃が始まれば、すでにアメリカで目立ってきた消費の息切れや財政悪化、原油・金融市場の混乱などに拍車がかかる可能性もある。
アメリカでは、イラク情勢の緊迫化を背景としたガソリン価格の高騰が、家計や企業収益を圧迫しており、企業の設備投資は低迷、雇用情勢も悪化を続けている。財政もすでに赤字に転落している。
戦況がアメリカの優勢で推移しても、戦争の間に油田施設が破壊されるなどして、中東の石油供給体制に支障が出れば、原油価格が一段と高騰する可能性がある。大方の予想に反して攻撃が長期化した場合には、原油価格を高止まりさせる恐れが高い。
さらに、戦争に合わせて、米本土でテロなどが起きれば、消費者心理や企業の設備投資意欲が急速に冷え込んだり、雇用悪化に歯止めがかからなくなる懸念がある。市場の期待通り、攻撃が短期で終結しても、戦後のイラク統治のため、巨額の費用負担が必要なことから、こうした負担がアメリカの財政赤字を深刻化させ、長期金利の上昇などを招く可能性もある。
(2003/3/18/22:17 読売新聞 無断転載禁止)