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農水省は16日、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)対策として実施した国産牛肉買い上げ事業の総点検の最終結果を公表した。
詐欺などの刑事事件に発展した雪印食品、日本食品、日本ハムグループ以外に、事業を悪用した意図的な偽装を行った業者は見つからなかったが、品質保持期限切れなど対象外となる牛肉を混入していた業者は121社、計約140トンに達し、制度のずさんさが改めて浮き彫りになった。
総点検は、昨年1月に雪印食品が申請牛肉の中に対象外の輸入牛肉を混入し、買い上げ費用をだまし取ろうとした事件が発覚したのを受けて開始。当初は一部の箱を開封する抽出検査だったが、「チェックが甘い」と批判を受け、昨年4月からすべての箱を開ける「全箱検査」に切り替えていた。
総点検で見つかった対象外の肉は、品質保持期限切れのほか、骨付き肉、スライス肉などで、同省は「事業の趣旨の理解不足や、ミスによる混入などが原因」として、いずれも意図的な偽装ではないと判断した。
ただ、これら140トンを申請していた121社は、全申請業者(365社)の3分の一を占めており、同省の本川一善・食肉鶏卵課長は「少ない数字ではなく、買い上げ事業を立ち上げた段階で、(事業の周知徹底など農水省の対応に)不十分なものがあったと感じている」と話した。
今回、対象外となった肉は、買い上げ費用や保管費などの支払いが取り消されるが、その総額は約2億9000万円が見込まれている。
同省は総点検の結果を、事業の問題点などを検証するため昨年発足した専門家による調査検討委員会に報告する。同委員会は早ければ来月中にも報告書をまとめる予定だ。
◆国産牛肉買い上げ事業=BSEの発生で販売が困難となった未検査の牛肉を、国が買い上げ焼却する事業。総事業費は約293億円。全国の6つの業界団体を通じ、365業者が計約1万2626トンの買い上げを申請した。
(2003/5/16/21:20 読売新聞 無断転載禁止)
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20030516it14.htm