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(回答先: Re: 素朴な疑問 投稿者 miya 日時 2003 年 4 月 12 日 20:47:14)
miyaさん、こんばんわ。
「イラク侵略戦争」はイラクが負けない戦争だったと思っています。
激しい空爆と圧倒的な火力に抗して、南部地域の人々はあれだけ善戦しました。
バグダッド市街戦を合理的な戦術で戦っていれば、多大な犠牲者が出ることは避けられませんが、米英侵略軍を撤退に追い込むことができたと思っています。
このまま米英の軍事的支配が続けば、バグダッド市街戦で出たであろう犠牲者を上回る犠牲者がイラク人のあいだに生まれ、困窮と混乱も続くことになります。
そのような国難を避ける唯一の勝機を放棄したのが、裏切り者集団であるフセイン政権です。
モスルには4個師団、ティリートには10個師団の兵力が配置されていたと報じられています。キルクークなど他の重要拠点と合わせる20個師団(約20万人)が北部地域に配置されていたと推測できます。
ご存知のように、トルコ政府がイラク攻撃の出撃基地を提供しなかったことから、北部地域には特殊部隊とクルド人勢力が入り込むくらいで、南部地域のような重戦車部隊が入ってこないことはわかっていたのです。
そして、北部地域のイラク軍は、特殊部隊とクルド人勢力が入ってくると、その進撃ペースに合わせるかのように、南に後退し続けました。(これはフセイン政権は機能している段階の話です)
このような馬鹿げた戦力の配置と戦術は、少しでもまともな作戦立案なら絶対にとることがないものです。
フセイン政権は、当初からバグダッドを決戦場にすると公言していたのですから、北部地域に20個師団も配置する必要はありませんし、それだけの配置をしたのなら、南部地域のように果敢な攻撃を仕掛けるのが通常のかたちです。
戦力の配置と戦術は、「衝撃と畏怖」作戦の後に採用されたものではなく、その前から決められていたものです。(突然、侵攻された戦争ではありません)
「残虐で臆病なフセイン、或いは政権幹部」が、直接戦場に赴く必要はありません。
指揮命令で動く軍事機構が戦うのです。
karanさん:>>問題は、フセインがずっとエージェントとして振舞ってきたのか、
karanさん:>>侵略が決まってから、バクダット無血開城と助命を取り引きしただけなのか。
>について、後者が一般的な認識と思われます(取引などなく単に逃げ出しただけ、隠
>れているだけ、というケースも含めて)。
「後者が一般的な認識」なのですか?ただ、あなたがしっくり受け止められる認識ではないのでしょうか?
「バクダット無血開城と助命を取り引きした」という認識と、「フセインがずっとエージェントとして振舞ってきた」という認識は、ことさら対立するものではありません。
「フセインはずっとエージェントとして振舞い、今回の戦争では、バクダット無血開城と助命を取り引きした」という説明も成立します。
米国政権はフセイン及び高官を戦犯として裁き厳罰に処すと公言したのですから、たとえエージェントであっても、明るみのなかで拘束されれば、命を失う可能性もありますからね。
ところで、(取引などなく単に逃げ出しただけ、隠れているだけ、というケース)を想定されていますが、
フセイン氏及びフセイン政権中枢メンバーが逃げる先はどこですか?
フセイン氏及びフセイン政権中枢メンバーを受け入れる国があるとお思いですか?
「隠れているだけ」の場合、イラク領内にですか?アフガニスタンのオマル氏のように人徳もなく、国民に抗戦を訴え続けながら土壇場で敵前逃亡したフセイン政権中枢メンバーを“危険”を犯してまで匿う人がいるとお思いですか?
それとも、1年間は篭ることができる条件があると言われている地下シェルターにじっと隠れているとお考えでしょうか?
外からアクセスできないように入り口を塞いでしまえば、生存できる条件が費えたときに死ぬことになります。
(バグダッド市街戦で勝てる根拠については、『【「イラク侵略戦争」のこれまで】 「ブッシュ−フセイン合作」の“戦争劇”は終わった − その2 −』の末尾に添付している参照書き込みをお読みください)
また、フセイン氏の“お仲間”説については、次の二つをお読みください。
『フセイン大統領:最終的には査察を受け入れてください』
( http://www.asyura.com/sora/bd15/msg/391.html )
『フセイン大統領への最後の呼びかけ:イラクの「非武装国家宣言」を − 米軍の空爆を避けられなくとも“悪魔の所業”とできる英断 −』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/1074.html )