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(回答先: ありきたりではありますが、イラク政府の戦略・戦術想定 投稿者 hou 日時 2003 年 3 月 28 日 22:59:25)
>あとは砂漠戦での軽武装ゲリラの行動ですが、補給線に重装部隊を割く様な行動を米英軍がとれば収束していくとおもいます。
これができないからこそ、現在米英軍は補給に苦しんでるのでは?
補給部隊の護衛に重装備の部隊を割けば、必然的にその分「前線」の重装部隊を手薄にせざるを得なくなる。前線のそれら部隊を薄くせずに補給部隊の護衛を強化しようとしたら、他所から連れてこざるを得ない(外国の米軍基地など)。
しかし、そうした部隊を連れてきても、砂漠に慣れさせた上で実際に配置するにはまだまだ時間がかかる(月単位でかかるだろう)。となると、当面は「現在ある限られた重装部隊」の配置をどうするかの「ゼロサムゲーム」とならざるを得ない。
更に言えば、戦車やヘリなどの強力な兵器を配備した部隊であればあるほど、その分より多くの補給をせざるを得ない(燃料、弾薬、予備部品、機械油その他の消耗品)。
「補給線に重装部隊を割く」ことがいかに難しいかこれでお分かりであろう。古の兵書「孫子」にも「凡用兵之法、馳者千駟、革車千乗、帯甲十萬、千里饋糧、則内外之費、賓客之用、膠漆之材、車甲之奉、日費千金、然後十萬之師挙矣(概訳すると、戦車千両、補給車両千台、武装兵10万人規模の軍を本国から千里の先にまで遠征させるには、内外の費用・外交費・武具の補修材・戦車や甲冑の費用などのために、一日に千金をも費やし、そうしてやっと十万人規模の軍を維持できる)」。