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銃を捨てられない「アホで間抜けなアメリカ人」についての考察
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1184.html
投稿者 Ddog 日時 2003 年 4 月 22 日 23:05:11:gb2b4T9TetGkU

cold city さんの投稿を読んで、銃社会のアメリカ人について文章を書いてみました。

全米ライフル協会をどのように認識しているかで、最近流行思想の「アホで間抜けで、好戦的なアメリカ人」をどう認識するかが変わる。ノーム・チョムスキー、ラムゼー・クラーク、エドワード・サイード、バーバラ・リー、スコット・リッター、グレック・パラスト、そしてマイケル・ムーアに代表される、アメリカ製のアメリカ政府批判を、流行に流されている認識が一切無いまま、日本のインテリ層(阿修羅人もその中だ)の多くがアメリカで作られた正義を借用して、反米思想を強めている。

日本のインテリ層は、アメリカ製の反米理念という正義を借用して、消費しているにすぎない。全米ライフル協会は、対イギリス帝国の独立運動の理念を継承する団体でもある。ある意味で民兵組織に近い政治団体の性格も備えていると思う。全米ライフル協会なるものが存在すること自体を、「アホで間抜けで、好戦的なアメリカ人」と日本人が断定することは、いささか短絡的である。アメリカの独立、アメリカの国益を侵す攻撃行為を許さないというのが彼等の行動基盤である。

イギリスの策謀で発生した南北戦争は、奴隷解放戦争でも、南部諸州と北部諸州の戦争ではないのだ、シビルウォーと表現されている。アメリカのイギリスよりの第二次独立戦争が南北戦争である。アメリカの市民による建国と独立の理念は、全米ライフル協会に継承されているとご理解いただきたい。それ故、単に銃の愛好団体を超えた政治性が備わっている理由だ。

この板のオピニオンリーダーのあっしら氏(私は彼を知の泰斗と尊敬するが、あっしら思想に距離をおいています)によれば、最近ブッシュ政権は、全米ライフル協会を単なる銃愛好団体に陥れようとしているらしい。http://www.asyura.com/2002/hasan13/msg/260.html ならば、マイケルムーアはブッシュ大統領、及び保守本流を乗っ取ろうとする勢力の意志に沿った行為を行なっている疑いすらある。アメリカ政府=ブッシュ政権が、イスラエルの利益代表か、別な説では原理主義者に乗っ取られてしまっているのだろうか?まだ、全米ライフル協会自体が乗っ取られていない限り、イスラエルや原理主義者に乗っ取られていないと推測したい。
コロンバイン高校の悲劇は、全米ライフル協会を貶める陰謀であったとしたら?どうする。事件発生はあまりに全米ライフル協会の開催時期と地域が近く偶然性が高すぎる。私は、マイケルムーアも無意識に、もしかしたら意図的に保守本流と全米ライフル協会の関係を弱めたい人達と連携して、全米ライフル協会の権威を貶める為1枚噛んでいる可能性をも疑っています。コロンバイン高校の悲劇も陰謀でない証拠もない。

かつて、17世紀前半世界一の銃保有国は日本であった。その日本は見事なまでも鉄砲を捨て去る事が出来た、中公文庫刊「鉄砲を捨てた日本人 」ノエル.ぺリン 川勝平太訳は銃社会問題を考えるうえで参考になる本です。
日本が鉄砲を捨てた理由は日本独特の武士の価値観、地政学的特性 刀剣の象徴が強かった、銃はキリスト教と共に伝来したため、キリスト教西洋人への蔑視などで、廃棄したと説明されてます。やがて、アメリカも銃を廃棄する時代の到来を信じたい。私は、アメリカの銃社会をけして好ましいものとも思ってはいません。ただ、アメリカ人の銃に対する思想を尊重し理解しようとしているだけです。


題名:No.570ボウリング・フォー・コロンバイン
http://www.ashisuto.co.jp/corporate/rinen/totten/ow_text.php?A=1&B=579
From : ビル・トッテン
Subject : ボウリング・フォー・コロンバイン
Number : OW570
Date : 2003年4月18日
私はほとんど映画を観ないのだが、解説を読んでぜひ観たいと思っている映画がある。それはマイケル・ムーア監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」というドキュメンタリー映画である。
(ビル・トッテン)
ボウリング・フォー・コロンバイン

この映画は今年のカンヌ国際映画祭で55周年記念特別賞を受賞し、また3月におこなわれた米アカデミー賞では長編ドキュメンタリー賞を受賞した。その受賞スピーチでマイケル・ムーア監督が「虚構の選挙で選ばれた虚構の大統領が、偽の理由で戦争を始めた。ブッシュ大統領よ、恥を知れ」と厳しく非難した映像をテレビで見た方もいるかもしれない。
マイケル・ムーア氏はジャーナリストでもあり、その著書"Stupid White Men"(邦題「アホでマヌケなアメリカ白人」松田和也訳)はアメリカでベストセラーになっている。ミシガン州フリントの出身で1989年にはフリントのジェネラル・モーターズ社の大量解雇を題材とした「ロジャー&ミー」というドキュメンタリー映画をヒットさせている。

米の銃犯罪数突出

「ボウリング・フォー・コロンバイン」は、1999年4月にコロラド州リトルトンのコロンバイン高校の生徒が校内で銃を乱射し、12人の生徒と1人の教師を殺害したあと自殺した事件をきっかけに、なぜアメリカだけ銃犯罪がこうも多いのかという視点から作られた映画で、タイトルは犯人の少年2人が犯行に及んだ日は、朝6時からボウリングに興じていたために付けられたという。
先進国の中でアメリカの銃犯罪数は突出している。OECDの統計によれば、2000年の銃火器による殺人、殺人未遂事件は、人口10万人あたり日本が0.03人であるのにアメリカは2.9人と約百倍である。銃の所有率では、アメリカを上回るというカナダでも0.54人であることから、銃犯罪の多さは所有する銃の数ではなくアメリカ人の精神構造に起因するといえる。すなわちアメリカには暴力の文化があるということだ。
今のアメリカをみれば、国家レベルで暴力の文化がまん延していることがわかる。アメリカ人が少しでも怪しい人物がいればすぐ銃を向けるように、大量破壊兵器の保持を疑うイラクに対して米軍は大量の爆弾やミサイルを落とし、民間人を含む多くのイラク人を殺している。暴力で解決することがよいことであると、大統領自らが率先して示している。日々それを目にする子供を含むアメリカ国民が、自分たちには暴力をふるう権利があると思っても仕方がない。

「暴力の文化」実行

3月17日、ブッシュ大統領は米国民に向けた演説で「イラクの支援により手に入れた生物、化学兵器や核兵器をテロリストが使用することにより、アメリカやその他の国の罪の無い市民を殺害するという野望を遂げる可能性がある。それを阻止するためにアメリカはイラクに武力を行使する権利を有している」と述べ、その権利を実行に移した。これが暴力の文化でなくて何だろう。
解説によれば、ムーア監督は映画の中で、コロンバイン高校事件後にミシンガン州フリントで起きた6歳の少女が6歳の少年に銃で殺された事件も取り上げている。
この事件は、そこに住む子供たちの87%が、アメリカ政府が規定する貧困線(65歳未満の単身世帯で年間所得約100万円、夫婦と子ども2人の家庭で約200万円)以下で生活をしている貧しい地区で起きた。地球上で最も豊かな国アメリカにおいて、仕事のない貧しい黒人と白人が住むその場所では、貧困が後押ししてどこよりも多くの暴力が起きている。
クリントン政権が行った福祉改革によって手当てを打ち切られた母親が、6歳の息子を自分の弟の家に預けて、仕事のある高級住宅地であるデトロイト郊外へ数時間バスに乗って毎日働きに出ていた。そこでは最低賃金の時給5.15ドルの仕事を2つかけもちし帰宅は深夜になる。運悪く、弟が自宅に置いていた銃を6歳の男の子が見つけて学校へ持っていき、少女を射殺という惨事になった。

戦争より社会保障

この母親に管理責任を問うことができるだろうか。仕事がない上に福祉の打ち切りという米政府の政策がもたらした結果がこれであり、こうした事件が起きるのも時間の問題だった。6歳児が簡単に銃を手にできるような環境でも、肉親である弟の家である。母親にはそこに子供を置いて働きに行くしか選択肢はなかったのだ。
今アメリカがすべきことは、巨額の国家予算を使ってイラク人を殺すことではなく、仕事のないアメリカ人に働く場所を提供し、生活できる賃金を人々が手にできるようにすることだ。カナダとアメリカの銃の保有数が等しくてもカナダで圧倒的に犯罪が少ない理由は、カナダの社会保障制度が充実したものであり、それが国民の社会に対する信頼感、安心感として表れている。
それにもかかわらず日本政府はひたすらアメリカを模倣し、依存と隷属を強め
ている。日本が追随する、メディアがほとんど報道しないアメリカ社会の姿を知
るためにも、多くの人にこの映画をみていただきたいと思う
以上
違法に転載してしまった、尊敬するビルトッテン氏の言説でした。

正直私はまだこの映画をトッテン氏と同じく見ていない。トッテン氏は、富が偏在するアメリカ社会はけして理想のものではない、アメリカ社会より日本の方が素晴らしい、日本人よ騙されるなというトッテン氏の主張は、常に支持することが多い。
アメリカは世界の縮図であり、自然界の弱肉強食自然淘汰の厳しい社会である。そのリアルな現実を認識しているのは、他ならぬアメリカ人自身だ。米国民を、一億総中流意識の日本人や、社会保障の充実した、フランスドイツ国民がアメリカ社会を非難するのも、アメリカ人を尊重していない傲慢からではないからではないか? http://www.asyura.com/2003/war23/msg/690.html  一般人さんが投稿した、物食う人々の辺見庸 のサンデー毎日の記事も参考としました。

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