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(回答先: アジア問題の今後と「世界帝国」に向けた動き [アルファンドさんへ] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 4 月 20 日 00:01:37)
かたちとしての「世界帝国」はそれほど遅くない段階で成立し、「世界帝国」に抵抗するイスラム勢力との戦いに移行するのではないかと思い始めています。
(先進諸国でも「世界帝国」に抗する戦いが起きる可能性がありますが、武装闘争ではないと見ています)
その理由は、フセイン政権だけではなく、他の中東諸国支配層も“お仲間”である可能性がけっこう高いのではと思っているからです。
(これまで書きませんでしたが、クウェート首長やサウド王室も、フセイン政権がどういう性格なのかを以前から知っていたのではないかと感じています。クウェート侵攻が、米国・イラク・クウェートの合作だった可能性も除外できないと思っています。当時のクウェート支配層は、イラク軍が動員をかけているのを知っていながら声高に非難したり米英に防御を依頼することなく敵前逃亡しています)
恐ろしくとんでもない妄想を書くと、中東諸国の支配層は、イスラム守護者という建前から自分で「近代化」に踏み切ることができず、米国に無理やり「近代化」を押し付けられたというかたちをとって“お仲間”としての役割を果たそうとしているのではないかということです。
いえ、アメリカは単純に近代化を望んではいません。国内でも進化論を教えず、キリスト教原理主義が幅をきかせる事を望んでいます。
イラクのように政権を放棄するかたちがどこまで適用されるかわかりませんが、そのようなかたちや米国の軍事力行使を避けることを理由にした「制度改革」が行なわれるのではないかと危惧しています。
これは、「近代化」に反対する敬虔なムスリムと米国の軍事力を後ろ盾にした政権との内戦を引き起こすはずです。(イラクの今そして今後がその現われの一つになります)
「近代化」に反対する勢力は、「イスラム原理主義者」・「反民主主義者」・「国家反逆者」・「フセインの残党」などのラベルを貼られた“テロリスト”として殺されたり処罰されることになります。
アメリカは冷戦中イスラム原理主義者を支援してきました。いえ、今もパキスタンのムシャラクがカシミールにテロリストを送り込んでいる事を黙認して軍事支援をしています。
仮に「イラン・イスラム革命」が世界支配層の差配で行なわれたのなら、このようなかたちでの中東全域の「近代化」は、それを目的とする勢力のタイムスケジュールに近い時間軸で進んでいくはずです。
イスラム諸国が「近代経済システム」を丸ごと受け入れる法と制度を整え、新たな国際決済システムを確立すれば、「世界帝国」はかたちとして成立したことになります。
そして、その傍らで、「近代」に抵抗するムスリム勢力の掃討作戦が続くという構図です。
アメリカが湾岸諸国の体制民主化をこれまで本気で考えた事があるようには見えません。ただ、最近のネオコンはちょっと違うようですが。敬虔なイスラム教徒にとって、イスラム原理主義者の北部同盟(彼等もタリバンとイデオロギーはさほど違わない)とタリバンの争いは無意味なものです。北部同盟は地元のマフィア関係者であり、ラディンの兄はブッシュの石油会社の出資者で謎の飛行機事故死。どちらもアメリカ・パキスタンの支援を受けています。アルジェリアのGIAには山賊・失業者がなだれ込んでいます。敬虔なイスラム教徒の男性、女性とアメリカの間には、マフィア・山賊・王族・多国籍企業・CIA・ペンタゴンがいます。アメリカにとって、中東は民主主義よりはむしろイスラム原理主義に基づく専制の方が都合が良い。さらにブッシュの支持基盤であるキリスト教原理主義者がイスラム原理主義者より民主的で女性に優しいとは思えない。否、ある意味イスラム原理主義者より横暴だと思うのだ。中絶医・看護師を爆殺し、レイプされても中絶は認めないと叫び、進化論を学校で教える事に反対するのは。アメリカのキリスト教徒の中にこそ本物の反近代主義者は存在する。アメリカこそレディーファーストの裏に隠されたマチズモの国。そして民主主義とも近代とも相容れない西洋の闇を持つ国。