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(回答先: レモンの騎士さんへ よく読まずクレームするのは如何かな? 投稿者 Ddog 日時 2003 年 4 月 19 日 02:30:00)
「窓」―ゲノムの無駄[朝日]
聖書や、進化論を説いたダーウィンの「種(しゅ)の起源」に匹
敵(ひってき)するほど重要といわれる「ヒトゲノム配列解読(か
いどく)書」の完成宣言を聞いた。
ガリレオは地動(ちどう)説を引っ込(こ)めるよう強いられた
とき「それでも地球は回っている」とつぶやいたそうだが、今回は
「それでも生命は複雑至極(しごく)」と思わずにはいられない。
遺伝情報を親から子へ伝えるDNAには、4種類の文字しか使わ
れていない。種類は少ないのだが数は膨大(ぼうだい)で、ヒトの
場合は30億に達する。その並び方を記したのが「配列解読書」で
ある。
このなかに、たんぱく質の作り方が書かれた部分がある。そこが
遺伝子と呼ばれる。
つくづく不思議に思うのは、遺伝子部分がDNAのほんの一部に
過ぎないことだ。
今回の発表で明らかにされた遺伝子は3万個余り。それ以外の部
分はどんな働きがあるのかわからない。この「ゴミDNA」が30
億文字のうち、実に9割以上を占(し)める。
今のご時世(じせい)、ゴミといってもまだまだ使えるものがあ
ったりする。ゴミDNAからも、使えるものが見つかる可能性はあ
る。それにしても詳細(しょうさい)に解読された我(わ)がDN
Aの大半(たいはん)が、現時点でゴミとしか見なせないとは。
原始的な微(び)生物のDNAには、無駄(むだ)な部分はない
という。ゴミが多いのは複雑に進化した証(あか)しでもあるわけ
だ。そう聞くと、無駄こそ大事とも思えてくる。
無駄がない人生は「微生物みたい」と形容(けいよう)すること
にするか。〈高橋真理子〉