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http://www.sierratimes.com/03/02/28/arpubmg022803.htm
http://www.foxBGHsuit.com
これは驚きだ!
マードック率いる、Foxテレビ(映画20世紀フォックスも)のニュースアンカーであるJane Akreは乳牛が、超巨大化学企業モンサント社製のBHGつまり遺伝子操作で人工的に作った成長ホルモンを与えられていた事実を突き止め、それで育つ乳牛からのミルクの健康へ与えるインパクトの可能性を示唆する報道番組を制作した。とろろが、彼女、Fox側から、その否定的側面を入れない報道へ内容変更を迫られた。会社と彼女は対立し、結局会社を首になった。
彼女は、真実を捻じ曲げた報道をするように圧力をかけられたとの理由で、42万ドルの損害賠償訴訟を起こした。3度の審決を経て最終的に、6人の陪審裁判の全員一致の判断により、訴訟に勝った。
Fox側は上告した。フロリダ州の上告審はこれを棄却し、Foxが逆転勝利を納めた。
この上告審の判決は驚くべき判決を下した。
Fox側弁護団は下級審から一貫して、こう主張していた。ニュースを意図的に捻じ曲げてはならないという法律や規則はどこにも存在していない、だから、いかなる意味でも違反はないのであり、したがって、訴訟自体が棄却されるべきだ、と。そのさい、憲法修正第一条で言論の自由という人権が保障されており、放送局は事実を捻じ曲げ、あるいはウソの内容の報道をする自由があるという理屈だ。
で、裁判所はFox側の主張を受け入れた。電波規制当局FCC(日本では郵政省管轄)は報道内容を捻じ曲げてはならないと言う立場を取ってはいる、しかしそれは規則ないし法律文書化されていない、したがって、それはあくまでFCCの「政策」であるにすぎない。憲法修正第一条、および、報道事実を虚偽・歪曲してはならない、という実定法がない以上、Foxの主張が正しいと判決したものである。
Foxは主張が認められたとして、問題の報道番組(ウソ報道番組)を放送した。
これは衝撃だ。この判決によりFoxを含め、メジャー報道機関が、正々堂々と嘘・デタラメ・歪曲報道することが違法ではないとお墨付きをもらったことになる。
皆さん、これ信じられますか!?アメリカの報道はもういくら嘘をつこうが、デタラメ言おうが、政府のプロパガンダしようが、表現の自由という理由で、おとがめまったく無しになったも等しいわけです。
これは米国の報道の死を意味する。放送局は政府と大企業が国民に自分たちの都合のいいことを伝え、都合の悪いことは隠したり、歪曲したりするための道具となったことを意味する。米国政府と報道メディアは、モンサントに代表される巨大多国籍企業群とその株主たちによって、完全に乗っ取られてしまったことを意味する。
良心の報道を行おうとするジャーナリストは、メジャー放送局からはパージされる。
アメリカの放送空間にもやは真実の情報は流れてこない(些事些末なことは事実として流されるだろうが)。
絶対的専制体制に直進するアメリカ。われわれがあこがれとしたアメリカはもはや、夢の中でしか生息しない。