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(回答先: 円売り介入は? 投稿者 通貨発行所 日時 2003 年 4 月 30 日 23:20:54)
通貨発行所さん、こんばんわ。
中央銀行による自国通貨売り介入は、「対外投資」と同じ論理になります。(「プラザ合意」では逆のドル売り介入が世界的に行なわれました)
ご指摘の通貨発行権により、民間の対外投資と違って民間が保有する通貨(日銀券)を吸い上げないでも「対外投資」ができるということに特長があります
例えば、円安を目論んで「円売りドル買い介入」をすると、買ったドルは外貨準備と同じように米国財務省短期証券のかたちで保有され、現金のドルは米国に還流されることになります。
日本は、「円売りドル買い介入」で米国へのドル還流を助けています。
このような「円売りドル買い介入」で円安を一時的に誘発しても、デフレを解消することはできません。(米国のファイナンスやデフレ緩和には貢献します)
そして、「円売りドル買い介入」を行なってドル建て資産を増やすと、ドル安基調であれば資産価値を劣化させていくことになります。
経済論理的に円高傾向にあるのに介入で円安を現出させると、それをやめるとリバウンドで大きく円高=ドル安に振れることになります。
このような意味で、日銀による「円売りドル買い介入」は、米国のファイナンスやデフレ圧力緩和を助けるだけ(日本企業の対米輸出を維持するというメリットはある)で、日銀の将来的な資産を悪化させることになります。
また、あらゆる国が「通貨切り下げ競争」で自国通貨売りに励めば、自国通貨安効果が相殺されることになります。
(日本は米ドルを買い、米国は日本円を買い....という構図です)