現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ26 > 310.html ★阿修羅♪ |
|
火星探査機打ち上げラッシュ、6万年ぶりチャンスで
欧州宇宙機関(ESA)と米航空宇宙局(NASA)が来月、火星に向けて相次いで探査機を打ち上げる。軌道周回機や火星に降り立つ無人の探査車を送り込む計 画で、成功すれば来年1月には現在、火星に向かっている日本の「のぞみ」をはじめ、すでに火星を周回中の米国の探査機も含め7基が集結する。
火星と地球は2年2か月ごとに接近。特に今年は6万年ぶりの大接近とされ、地球から火星まで行くのに絶好の機会。探査機の打ち上げが集中した。
ESAは、火星の軌道を周回する「マーズ・エクスプレス探査機」と、着陸機の「ビーグル2」を6月2日に打ち上げる。探査機は、長さ1・5メートル、幅1・8メートル、高さ1・4メートルで、高解像度によるカメラ撮影のほか、レーダーや電波を使った地下構造調査、大気の組成分析などを行う。12月末に到着し、687日間にわたり観測する予定。
ビーグル2は、かつて大量の水があったと見られる「イシディス平原」と呼ばれる地域に着陸。カメラや顕微鏡を搭載しており、アームを伸ばして先端の小型掘削機で穴を掘り、岩石を採取して分析する。初の火星探査となるESAと「のぞみ」との間では、観測データを交換するなど日欧共同研究も計画されている。
一方、NASAは、湖や水があった可能性のあるグセフ・クレーターと、メリディアニ台地の2か所に探査車(ローバー)を着陸させる計画。6月5日と25日に打ち上げ、来年1月には火星に到着の予定だ。
ローバー(高さ1・5メートル、幅2・4メートル、重さ130キロ・グラム)は、パノラマカメラや岩石掘削機、赤外線分光器のほか顕微鏡も完備。1日に100メートル移動し、周囲を撮影しながら地表や岩石の組成を分析、水や生命の痕跡を探す。少なくとも90日間は観測を続ける。
火星周辺には、現在、NASAの「マーズ・グローバル・サーベイヤー」と「マーズ・オデッセイ」が軌道周回中で、今回の計画では地球とのデータ中継を担う。
宇宙科学研究所の水谷仁教授は「地下も含め火星に水があるのか、過去に温暖な気候はあったのか、生命はいたのかなど、火星の謎を解く重要なデータが得られるのはもちろん、新しい発見の可能性もある」と話している。
(2003/5/26/16:52 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20030526i508.htm