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837号(週刊) 2003年5月9日金曜日
NY市値上げラッシュ 市税、家賃、水道など
ニューヨーク市では、不動産税とたばこ税の増税に続き、地下鉄、バス、メトロノースなどの乗車料金も値上げされたばかりだが、5日、同市議会で消費税と市所得税の増税案が通過したほか、家賃ガイドライン理事会がレント・スタビライズド・アパートの家賃大幅値上げを提示、水道理事会では使用料値上げが決定された。さらに、タクシー労働者連盟が市のタクシー・リムジン協会に乗車料金値上げを申し出ており、メトロポリタン・タクシー・キャブ理事会も今月中に23%の値上げを申し出ると発表している。
所得税と消費税の増税
ニューヨーク市議会は5日、賛成46人、反対3人で、市所得税と消費税の増税案を通過させた。これにより市に年間18億ドルの税収増が見込まれる。
増税率、実施時期はまだ最終的に決定していないが、消費税は現在の8.25%から8.63%になると推定されている。市所得税増税は高所得者層が対象となり、年収10万ドル以上が現在の3.65%から4.25%、年収50万ドル以上が最高4.45%になる。
さらにニューヨーク市議会は州議会に対し、市外在住者に対する通勤者税の新設を引き続き要請していく。
家賃14年ぶりの高騰に?
同じく5日、家賃ガイドライン理事会がレント・スタビライズド・アパートの家賃を1年契約の場合5.5%、2年契約の場合8.5%上げるという暫定案を承認した。この値上げ幅は、賃貸契約が更新される際に適用されるもので、現在は1年契約で2%増、2年契約で4%増だ。
6月3日と17日に公聴会が開かれ、最終値上げ幅は6月19日、同理事会の投票で決定する。値上げが実施されるのは、今年10月1日から。
同理事会によると、冷暖房などの燃料費の値上がりと不動産税の大幅増税(18.5%増)で、今年に入って家主が支払うアパートビルの維持費が前年比16.9%増となった。このため、家主側は同理事会に対し、1年契約で 17%、2年契約で24%の家賃値上げ幅を要求していたという。
水道料金5.5%値上げ
水道料金の値上げ幅も5日、水道理事会によって5.5%増と決定した。実施は7月1日からとなる。
タクシー料金も23%増か
タクシー労働者連盟が市のタクシー・リムジン協会に申請している値上げ内容は、初乗り料金は2ドルに据え置くが、5分の1マイルごとに30セントずつの追加料金を40セントに上げ、JFK空港とマンハッタン間の一定料金を現在の35ドルから45ドルに引き上げるというものだ。これを受けて5日、メトロポリタン・タクシー・キャブ理事会は、最高23%の乗車料金値上げを、今月中にもタクシー・リムジン協会に申請すると発表した。
http://www.yomiame.com/weekly/sougoue.html