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http://www.cnn.co.jp/science/CNN200305110002.html
アミノ酸で脳が若返る? 米チームがサルで実験
2003.05.11
Web posted at: 12:26 JST
- AP
ワシントン(AP) 脳内の神経伝達物質のひとつとして知られるガンマ・アミノ酪酸(GABA)に、脳を若返らせる働きがあるとの研究結果が報告され、専門家らの注目を集めている。米ユタ大学の研究チームが、サルの脳にGABAを補充する実験を行なった結果、老化で衰えていた視覚や思考力が一時的に回復したという。
チームでは、コンピューター画面上で光のパターンを点滅させ、アカゲザルに見せて脳内の神経細胞の反応を観察した。実験対象となったサルは、7歳から9歳までの「若年」グループ6匹と、21歳から32歳までの「高齢」グループ7匹。人間ではそれぞれ約3倍の年齢に当たる。
若年のサルでは、画面の光に応じて神経細胞が規則的な信号を発するのに対し、高齢になると信号が乱れ、形や動きを区別する能力が衰えているのが分かる。だが神経細胞に少量のGABAを注入したところ、高齢のサルも若年グループと同じ反応を示すようになったという。GABAを取り除くと、数分後には効果がなくなった。若年グループにはGABAを与えても変化がみられなかった。
研究をまとめたレベンソール教授によると、GABAには神経細胞の発する「雑音」を抑える働きがあるとみられる。人間もサルも年を取ると脳内にあるGABAの量が減少するため、神経細胞からの不要な信号が増え、思考が妨げられてしまうという。「ロックコンサート会場では内証話が聞こえなくなるのと同じこと」と、同教授は説明する。
GABAは神経伝達物質の中でも、興奮を抑制する役割を果たすことで知られ、精神安定剤などに応用されている。レベンソール教授は「安定剤でお年寄りをしゃきっとさせる、というのは一見逆のようだが、実験結果をみれば納得できるはず」と語る。
米ミシガン大学の神経化学者、アグラノフ教授はこの研究について「治療などに直結するものではない」とする一方、「興味深い結果で、データもしっかりしているようだ」と評価している。